大阪マラソンを終えて その2
昨日に続き、大阪マラソンレポートです。
マラソン当日、私は夫婦ランナーのお嬢さん2人をお預かりし、
スタート地点からゴール地点まで移動しながらご両親を応援するという
ミッションを与えられました。
お姉ちゃんは3年生、妹さんは1年生のかわいい姉妹。
長くなりますが、彼女たちの長~い一日のレポートにお付き合いください。
私は過去に中部日本研修センターで彼女たちと顔を合わせたことはあるものの、
彼女たちからしたらほぼ「知らないおばさん」……。
仲良くしてもらえるかなぁと心配しながら当日を迎えました。
小さな応援団は元気いっぱい。意外にもお父さんお母さんとはあっさり別れ、
まずは15キロ地点の応援ポイントへ移動するため、駅まで歩きだします。
いろいろなものがめずらしく、気になる様子。
テレビ局前のコナン君の像と並んでみたり、きれいなビルの写真を撮影したり。
地下鉄の駅に着くと、「実はエスカレーターが苦手」とのこと。
降りる時が怖いようで、かなり早い段階からぴょ~~んとジャンプ。
そっちの方が怖い!!!手をつないでゆっくり降りるようにしました。
京セラドーム近くの応援ポイントに到着すると、風が吹き抜けて寒い!
ということで、ほかの応援団から少し離れ、地下鉄駅にすぐ避難できる日当たりのいい
場所で応援をすることに。しかし、なかなかお父さん、お母さんの姿は見えず、
しかも、雨がぱらついてきたので、地下鉄の駅に避難!
早起きをしてご飯を食べた子どもたちはお腹をすかせていました。
コンビニのサンドイッチを駅のベンチで食べていると
お姉ちゃんが「寒いからもう外に出たくない」と。寒がりの私も同感。
マラソンの応援がなければもう外には出ません。
しかし、ここで姉妹の意見の食い違いが!!!
「私はマラソン走っている人たちが気になる!」ときっぱり。
すばらしい!! 立派な1年生の意見を尊重したいが、
寒い中、無理やり3年生を応援に連れていくこともしたくない。
そこで、暖かく、長時間過ごせる場所を探すと近くにイオンを発見。
お姉ちゃんは携帯電話も持っているので連絡はとり合えます。
お姉ちゃんをイオンに置いて妹さんと再び応援ポイントへ。
最初はつぶやくような「がんばれ、がんばれ、がんばれ」だったのが
だんだん「がんばれ~、がんばれ~、がんばれ~」とランナーさんにも聞こえる大きな声に。
応援しながらも「富士山みたいな人がいる」「あ、トラがいた」と
仮装したランナーの様子も楽しんでいる1年生。
そんな様子だから、お父さんが通過したのを二人とも見逃してしまった……。
(お父さん、ごめんなさい💦)
苦しそうなランナーもたくさんいる中、
「走っている人みんな応援したい」と言い、覚醒した彼女。
「がんばれ~~~~~~~~がんばれ~~~~~~~~がんばれ~~~~~~~~」
心からの叫びといえるような応援に、ランナーさんたちも
「ありがと~」「がんばるよ~」と手を振って応えてくれる。
こんな小さい女の子が、全身で応援する姿、
目の前のみんなを分け隔てなく応援する気持ちの尊さに涙がこぼれそうになりました。
オイスカのチャリティランナーばかりを応援、撮影しようと、
そればかり考えてランナーさんを探していた自分の小さいこと……。
同じ部署の倉本が2019年に走った時は、中盤からは沿道の声援にずっと泣いてたと
言っていたのを思い出しました。特に子どもからの応援が涙腺崩壊ポイントだったと。納得。
そして、私の涙腺崩壊ポイントはこの後、やってきました。
お母さんが走ってきた姿を見つけた彼女が、全力で歩道を走りだし、
「がんばれ~~~~、がんばれ~~~~」と叫びながらお母さんと並走したのです。
あの全力の走りと応援は、今思い出しても涙が出てきます。
お母さんを見送り、お姉ちゃんを迎えにイオンに行き、お花売り場の前を通ると
「お母さん、頑張ってたからプレゼントしたい」と。お父さんには?と聞くと、
「ビール……でも今日のおつかれさま会で飲めるから、お父さんにもお花!」と。
ご両親から預かっていた子どもたちの食費を切り詰め、お花を買うことに。
寒い中、ゆっくり座って暖かいものを食べたかっただろうけど、コンビニの肉まんを外で頬張る!
「貧しい食事になっちゃったね~~」と私。「肉まんが一番食べたかったんだよ~」と彼女たち。
そんな会話をしながら、ずっとコロコロと笑っていた健気な姉妹。
地下鉄での移動を繰り返す中で苦手だったエスカレーターも克服。
ジャンプをしなくても普通に下りられるようになった1年生の小さな成長!
普段はケンカもするという彼女たちですが、わがままを言うことなく、
姉妹仲良く、そして私とも仲良くしてくれました。
お父さん、お母さんの頑張る姿がそうさせてくれたんですね。
メッセージボードには「走るのおつかれさま」の文字が!
お父さん、お母さんが走るのを頑張っていた間、1年生と3年生の姉妹は、
「知らないおばさん」と知らない街で、寒さと空腹と人を応援する楽しさを感じながら
それぞれの大阪マラソンを楽しんでくれたのではないかと思います。
過去にもランナーさんのお子さんを、ゴールするお母さんのもとまで
送り届けたことが2度あります。
お子さんがいらっしゃるランナーさんにも安心して参加してもらえるよう
子ども係を定着させてもいいのかもしれません。来年も子ども係に志願します!
ぜひお子さんと一緒に大阪マラソンにご参加ください。
子どもさんの小さな成長をお約束します!