緑化技術参事の清藤です。
今回5千本の苗を植えてほしい(補植含む)と県から依頼された苗はコンテナ苗です。
コンテナ苗については、ブログ読者の皆さはますでによくご存じでしょう。
欧米では10年以上も前から主流になった苗木生産技術で、日本ではここ4,5年前から省力化林業低コスト林業を推進するため導入され林野庁が力を入れているものです。
植栽時の我々の他との違いは、写真の作業のように苗をポリマー(保水剤)に液肥を混ぜてそれに漬けて植える方法をとっていることです。つまりポリマーで根の乾燥を防ぎ液肥で養分のない土壌の補肥をねらってのことです。ほとんど生長は止まる時期ですが、若干の根の生育はみられると思います。とにかく秋植えは春植えに比べて、寒さと強風にさらされる時期を過ごさなければなりません。根付くことを願うものです。
植栽する苗を見ましたら根の周りに菌糸(菌根菌)が付着・発達している苗も良く見られました(写真左の苗)。
この外生菌根菌が植栽地で働いてくれれば、植栽木に必要な養分を作り出し、それを根に受け渡してくれるのです。
詳しいメカニズムは必ずしも十分に分かっているとはいえませんが、菌と根とは共生関係にあり、菌糸の伸びる方向に影響を与える物資が根から分泌されているのではないかといわれております。
マツ属の樹種と菌根菌は良い関係にあることがいわれていますので、期待しましょう。
頑張れ秋植えコンテナ苗!