9月8日、森林総合研究所 材木育種センター 東北育種場主催のセミナーに
オイスカ・再生の会7名で聴講に来ています。(in 仙台市民会館)
3名のご挨拶、7名の発表があり、清藤参事は挙手して2度の質問。
発表要旨を箇条書きします。
・「マツノザイセンチュウ抵抗性」がクロマツ生産の大前提。
今後東北で500万本の苗木が必要。
(*植栽し完全に活着した本数。育苗の途中や植栽現場で枯れることを
計算に入れると更に多く播種せねばならない)
・東北の供給力は年36万本。計算上も種子・苗が不足。供給力の飛躍的向上が必要。
(私の理解では、抵抗性クロマツ開発に成功している県は、
静岡・鹿児島など数県。ただ、東北では震災前年に成功した宮城のみ。
青森・岩手・福島でも抵抗性クロマツが必要になる)
・優良種子さえあれば、もっと生産力を上げられる。
震災前の東北産の抵抗性クロマツ品種は全国シェア1割。
現在は全国の6割に達しており、東北での新品種開発は順調に進んでいる。
この他、採種園の生産力を極限まで上げる、種子生産の飛躍的向上、
東北独自の挿し木技術開発の取り組み中。今後大規模実証実験も検討。
・東北3県の植栽基盤盛土造成工事は260haが完成・着工。
(私の理解では、海岸林向けに出荷された宮城県産のクロマツはこれまで27万本。
すなわち植栽が一番進んでいる宮城県では54ha程度が植栽完了。
うち75,000本、15haがは私どもで実施したことになる)
・海岸では露地蒔き苗よりコンテナ苗のほうが活着率が良い結果が出る見通し。
参考条件として、昨年よりも今年のほうが天候が良い。
・100年後のクロマツ成立目標本数は、300~800本/ha(植栽時5,000本/ha)
・植栽基盤盛土の粘土質土壌が風化すると、浸透力が低下する。
植栽後の保育として、排水環境改善として深さ10cmほどの
「溝切り」が効果あり。(私たちはプロとボランティアなどの人力で実施)
・植栽後の病虫害として、アブラムシの大量発生によるスス病、
マツツマアカシンクイムシによる新芽の枯損が見られた。
・東北地域山間部では震災後の空中散布中断の影響などで
マツノザイセンチュウ病が拡大中。(岩手・宮城県境、福島・宮城県境など)
抵抗性クロマツが必要なのは沿岸部だけではない。
(私どもも内陸防風林を今後実施予定)

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