10年となる今日、思うこと
海岸林担当の鈴木です。
震災から今日でちょうど10年
今日は大学生インターン3人が、
「震災から10年を経て、未来のためにできることを考える」
というオンラインイベントを開催してくれました。
オイスカスタッフは完全にオブザーバー
若い世代をプロジェクトに巻き込んでいきたいと思い続けて6~7年が経ってしまったかな?
名取北高校で講演をさせていただいたり、
ボランティア募集チラシのデザインを若者向けにしてみたり、
中学生や高校生の団体のボランティア受入れは率先して受け入れてきました。
それでも、なかなか大きな広がりは見えてきませんでした。
今日の大学生インターン主催のイベントをオブザーバーとして参加してみて、
私たちがやってきたことは、若い人たちに届いているようで届いていなかったのかもしれないなぁと反省しました。
若い人たちが自分のこととして、主体的に動いて、経験してはじめて、その場が抱えている「課題」が見えてくる。
体験することでしか、いわゆる社会的にいわれている「課題」を自分の「課題」として捉えることはできないと、講演をした小林省太さんも語っていました。
震災関連の課題を広く浅く知ることは大事なことですが、
もっと大事なのは、「課題」を自分の「課題」にすること。
頭でっかちではなくて、自分で実際に体験して、自分のことばで「課題」を語ることができるようになることが大事なこと。体験することしかわからないことがたくさんある。
それが次の世代に語り継ぐ力となっていく
さて、私はもう一歩進んで、若い世代を巻き込んでいくために何をしなければならないのだろう??
話はかわって~
今朝のNHKラジオで語っていた大越キャスターの言葉がずっと引っかかっています。
復興
被災者
被災地
絆
寄り添う
などという言葉を使っていればなんとなく安心、うわべだけで使ってはいないだろうか?と問いかけていました。
そういえば、私も何となく使っている・・・
被災地の復興が〇%というメディアから流れ、目にする言葉に、生活する人々にとってどれほどの価値があることなのだろう?
となりの住人と、今日も元気に「おはよう」と言い合えることの方が、よっぽど「絆」で「寄り添う」ことなんだとうな・・・
「絆」が大事、「寄り添う」ことが大事と、うわべだけのことばで気軽に使ってはいけないと、
こうして文章を発信するものとして、心に留めておかなければならないと強く思っています。
3月11日の今日、ぜひ視聴していただきたい動画をアップしました。
次の10年はどんな景色になっているのだろうか?
笑顔があふれる景色であってほしい・・・
震災から10回目の3.11
こんにちは、浅野です。
今日は3月11日。東日本大震災から10回目の3.11です。
今年に入ってから【震災から10年】というワードの元、報道・特番がされています。
テレビだけでなく、ネットニュースやSNSでもこのワードで色々な記事が出ています。
10年経ったのは事実で、復旧は確実に進んでいると思います。
でも、このプロジェクトに携わってたくさんの方からお話を聞いて
復興が何かというのは、当事者とそうでない人では全く違うなと感じています。
今日、大学生インターンが企画してくれたイベントの中で
参加者の大学生の1人が「自分は宮城県出身だから、震災のことを片時も忘れたことはない。多分、実際に被害を受けた人はみんなそう。報道を見るだけではなく、旅行でもいいから実際に見に来てほしい」と言っていました。
一方で「自分は福岡出身だから、当時もニュースで流れる映像しか見ていない。時間が経つにつれて報道もあまりされなくなるし、関心が薄れてきているという感じがする」という学生もいました。
・物理的な距離の問題
・親族や友達がいるかいないか
・行ったことがあるかないか
などで、感じ方やその後の行動が変わってくるんだなと感じました。
ニュースやSNS、ネットで調べることもいいことだと思いますが、
実際に足を運んで、自分の目で見て、耳で聞いて、感じることはたくさんあると思います。
東日本大震災だけでなく、どこで災害が起きても当事者とそうでない人がいて、感じ方も何をするかもそれぞれだとは思いますが、できる限り自分の目で見て、直接聞かせてもらったことを大事にしたいと思います。
日本は災害大国ともいわれるほど、災害が多い国です。毎年、どこかで自然災害が起きています。
いつどこで何が起こるか分からないということを心に留め、日常を大切にしていきたいと感じた一日でした。
次の10年のはじまり
吉田です。10年の節目の3.11を迎えましたが、嬉しい出来事が、いくつもありました。富山の大江鉄工さんが「年に何度目?」という大きなご寄付を。元職員の男性後輩2人からも寄付。後輩たち、ありがとう。びっくりした。日本農業新聞の写真部記者の方をはじめとする方たちが、書籍「松がつなぐあした」の紹介を掲載下さったり。豊田市に住む会員さんが「矢作新報」にプロジェクトへの想いを書いてくださったり。
今日午前中、東京の大学生が中心になり全国の大学生40人が、小林省太さんを囲む形でオンライン意見交換会を。我々にとっては、次の10年は、若い世代とさらに一緒にやってゆく決意を新たにする日になりました。彼らのおかげです。こういう日になるとは・・・思いも寄りませんでした。なんと嬉しい。
そして、
海の向こうタイの仲間たちは、3.11に新たなプロジェクトに着手
タイ駐在代表の春日智実さんは、月刊誌3月号にタイのみんなの熱い気持ちを代表して、原稿を寄せてくれました。
SDGsの10年が始まります。オイスカは今年が創立60年でもあります。次の10年をどう頑張ろうかと、ECO-DRR(森林など生態系を活用した防災・減災)研修をするなど、とくにこの3年、海外の外国人の同僚たちとも随分話し合い、準備してきました。そして昨年からは、東京本部内のタスクフォースメンバーとして、2020年度までの中期計画の総括にはじまり、オイスカ全体の次期10ヵ年計画(作業中。10月発表)と中期5ヵ年計画の立案、財政健全化などの業務を並行してきました。
とにかく思うのは、海岸林再生プロジェクトのノウハウを世界のために活かすこと。そういう10年にします。
山本五十六さんは「男の修行」という言葉を残しています。これまで10年と同様、きっとそういう厳しい局面もあるでしょう。すでに、昔のように国内と海外の二刀流になっています。気合を入れて頑張ります。
まもなく、みなさんとともに静かに2時46分を迎えます。