空港東の自然砂丘上クロマツ残存林2haのいま

2020年4月23日( カテゴリー: 現場レポート )

先日、鍵をイタズラされた空港真東の北釜ゲートの近くのクロマツ残存林2haには、2019年5月に樹下植栽のため密度を落とし、3,000本/haとして合計6,000本植えてあります。篠竹がびっしりで、オイスカの予算で地拵え。地力は十分ありすぎと見て、施肥はせず。

津波に耐えた、あの大きなマツの下です

津波に耐えた、あの大きなマツの下です


「できたらあそこ、調査プロット作ってみて」(清藤参事)、「人工盛土でもなく、haあたりの本数を減らしてみたしなぁ」(佐々木統括)、「自然砂丘は根の生育も良い」「宮城は自然砂丘の調査地が少ないかも」(某専門家)→あちこち聞いてみたら、その通りでした。
「調査も大変だから、これ以上調査地を増やしたくないなあ・・・」(吉田)と思いながらも、3月28日の有志による軽作業として、No.27のプロットを作りました。そのすぐ東は、2020年5月植栽予定地。コロナ明け、No.28を設置します。これで最後でしょう。
杭打ち、樹高・根元径の計測、記帳などを手伝ってもらいました。

杭打ち、樹高・根元径の計測、記帳などを手伝ってもらいました。


ここは数年の間、プロによる年2回刈り必須。篠竹ですから。放置したら3mになります。

ここは数年の間、プロによる年2回刈り必須。篠竹ですから。放置したら3mになります。


この自然砂丘は、2011年9月末、清藤参事をはじめオイスカ調査隊で計測したところ、一番高いところで6m。震災前は、マツクイムシ被害などで「かなり疎林」だったと思います。おそらく合計1,000本(2ha)以下だったのでは。本来は合計2,000本(2ha)程度が妥当ですが。自然砂丘ゆえ根がしっかりしていますから、津波が来ても半分は残ったと思います。しかし、その後、海水を被ったことにより赤枯れ、弱体化し、病虫害にも犯され続けました。今も生きている残存クロマツは合計200本(2ha)。強い個体かもしれませんね。
以前、森林簿を見たところ所有者は個人多数。樹齢もまちまち。100年あまり。いまは、復興税で買い上げられ、市有林になりました。去年6,000本を植えた結果、いま2,3本しか枯れていないと思います。
ここは、海砂自然砂丘と人工盛土との比較や、3,000本/ha植えと5,000本/ha植えとの比較ができます。また将来、地中レーダでの「根」の調査にも良いと思います。
この残存林を360度ぐるっと囲むように2020年度の植栽を春秋で行います。

この残存林を360度ぐるっと囲むように2020年度の植栽を春秋で行います。


マツと一緒にこれも

マツと一緒にこれも


ゴミをまとめて捨てる人はここに来ます。産廃も。

ゴミをまとめて捨てる人はここに来ます。産廃も。


猛禽類はここに来ればすぐ見れます。

猛禽類はここに来ればすぐ見れます。

2020年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
月別アーカイブ

ページトップへ