2016年植栽地の活着率は98.0% ~6月近況報告~
2016年6月22日( カテゴリー: プロジェクト推移 ~要約版~, 現場レポート )
●6月18日(土)毎日新聞全国版の「eye」に大きく取り上げられました。
写真部の手塚耕一郎カメラマンによる写真記事です。ぜひご覧ください。
http://mainichi.jp/articles/20160618/dde/012/040/004000c
●「2016年度植栽地11ha(内陸防風林含む)の活着率は98.0%!」
会心の出来です。植樹祭の場所も大丈夫です。
宮城中央森林組合は、植栽完了後もひたすら施肥を続け、完了しました。
海岸林37haの協定締結区域内では、作業道と法面の下刈・除伐を開始しました。
まさに丸刈りです。
葛・ニセアカシアは、生態系に配慮して元の植生を残すとされた場所を発生源とし、
作業道から法面を登りクロマツ植栽地に侵入しています。ボランティアの手に負えるモノではなく、
徹底駆除に向けて、民間業者の手で調査と記録も兼ねることにしています。
しかし、林野庁の工事ではないサイクリング道再建工事の設計が、
クロマツ植栽を全く念頭に入れておらず、極めて排水が悪い状況。多湿の梅雨が心配。
唖然とするほどの水捌けの悪さです。ボランティアで溝を切ることもできない設計。
排水するには2年前に突然完成したサイクリング道を一部壊して排水溝や暗渠を作るしかありません。
土木の人は造林の事を考えないとはよく聞く話です。悔しいの一言に尽きます。
泥濘がひどい場所では、膝下まで泥にはまり、長靴が抜けなくなるのです。
●「苗の発芽率は94%!」
名取市海岸林再生の会は、育苗場の除草や、植栽が終わり来年の播種まで
使用しないコンテナの清掃に毎日5人から10人出勤。休日でもメンバーがチェックに来ます。
発芽したコンテナ苗はまだ寒冷紗で覆ったまま。発芽率は94%と抜群。
6月下旬には県の生育調査。来月中旬には総会を行います。
●「6月のボランティア280名が、2014年植栽地16ha、クロマツ89,000本を守り切る!」
恐ろしく雑草が出る空港北内陸防風林約1.8ha(約9,000本)と、
海岸林2014年植栽地約16ha(約80,000本)の「つぼ刈り」を完了するのは確実。
9月20日までにあと1回で十分と見ています。
したがって、7月以降は、まだ樹高が低い2015年植栽地10ha、2016年植栽地11haに専念する算段。
昨年のボランティアの実力(26haをやり遂げた)からすれば、今年度も勝ち戦の展開です。
蔓豆草、アカツメ草、ハマエンドウ、ドクウツギなどが、陽樹のクロマツから日光を奪い、
「被圧」します。雑草の繁茂には濃淡がありますが、平均すると一人当たり約300本(0.06ha)の
クロマツを守っていただく計算です。ものすごい仕事量だと思います。
6月の団体参加は、住友化学&同労組、三菱UFJニコス、ニコン、ANA、仙台トヨペット、
柿崎組、矢崎エナジー東北支店、京セラ労組、チーム草加、オイスカ豊田推進協議会、
大河原町立金ケ瀬中学校全校生徒100名など。
宮城県民率は5割に及びますが、名取市民率が伸びないのが課題です。
しかし、焦りの気持ちはありません。一過性の盛り上がりや強制・動員は僕らには必要ないので。
●「2014年植栽の最大樹高は約2m!」
防風垣を越え、私の背丈(183cmを)越えたものも出てきています。
これまで2年、3,500人以上のボランティアや、宮城中央森林組合、優良苗を育てた再生の会のおかげです。
雑草の伸びに勝っていますから。
●「大阪マラソンチャリティーランナー エントリー数が急伸中!」
東京本部海岸林チームは、年次報告書作成や、全国道の駅への寄附願パンフ設置、
企業団体訪問など事務満載です。大阪マラソンチャリティランナーの名乗り出が
相次ぎ、2014年24名、2015年26名をはるかに超え、40名に届きそうな勢いです。
ご寄附の入金全体も、これまでと同様のペースをなんとか維持し、収支も良好です。
●「宮城県のオイスカ会員を、200件目標に伸ばす!」
オイスカ宮城県支部は、14日に役員会・活動報告会・懇親会を行いました。
会員数は129名。震災から5年が経過したことを受け、2年後には200名にすることを目標とし、
来月中旬に第1回の会員増強委員会を行うことを決議しました。
今回の会合には会員の半数が出席。海岸林の報告以外に、ミャンマーでの農村開発プロジェクトの
報告を行いました。11月21日には活動開始20周年式典があるため、支部会員も
現地視察ツアーを行う計画です。外務省のNGO連携無償支援や三菱商事の支援の他、
2005年からWFPとの連携でダイナミックな仕事を視察します。