5月14日(土) ボランティアの日 レポート
今日の活動には、30名を超えるボランティアの皆さんが参加してくださいました。
中には、3年ぶりに関西から飛んできてくださったTさんも!(後ほどご紹介します)
地元からの参加が増えていることに加え、ご夫婦での参加や家族連れといった参加者も多く(今回は6組も!)いらっしゃるのもうれしいこと。大学生のI君は、早起きして、自転車で現場に来てくれました。

作業はもちろん“溝切り”!
……でも、朝一の作業は「ウォーミングアップ」と称した草刈りから。

植栽地から排水した水が流れ込む「遊水地」となる作業道に、かなり草が茂ってきているので、これを刈りとってもらいました。
約500mの作業道で、2グループに分かれての作業です。
「ウォーミングアップというにはキツイ……」
「地味に足腰に来る……」
そんな声が漏れ聞こえてきました。
溝切りは、鹿島建設の親方指導による設計係と大溝を掘るベテランぞろいの精鋭部隊、そして網の目状に溝を掘っていくチームとに分かれて作業開始。
掘りやすい砂地のところと、石がゴロゴロしていたり、チガヤ系の根が土の表面に張り巡らされたりして、硬くて掘りにくいところとが存在。それでも黙々と堀り進めてくださる方が多く、「やっぱり、みんな溝切りが好きなんだなぁ~」と。

午後は、今年本数調整伐をしたエリアを散策。枝と枝が絡み合うように密集した本数調整伐前の状態の時、枝をかき分けて中に突入していった経験のあるボランティアさんは、1列切っただけで、すいすい歩けるようになった現場に驚いていました。
だいぶクズが芽を出してきています。この夏はクズとも戦わなければならないかもしれません……。
最後はまた溝切り作業。本当に皆さん溝切りが大好き(笑)
皆さん疲れているだろうからと早めに「終了!」の声がかかりましたが、草刈りに使った鎌が1本足らず、みんなで大捜索。残念ながら発見されず、次回の作業の時には鎌を探しながら草刈り、溝切りをしてもらうことになりそうです。道具管理の方法に改善が必要なようです。
最後に! 今回関西から飛んできてくださったTさん。プロジェクトに支援をしてくださっていた企業の社員だったTさんは、企業が企画したボランティアに何度も参加してくれていましたが、その会社を離れた今も個人でこうして現場に足を運んでくれています。
黄色のシャツに青いパンツ。上下が逆ながらウクライナ国旗になっている!ということに、ご自身も最初は気付かなかったそうですが、狙ったわけでもないのにこうなってしまう偶然にびっくり!
帰りの飛行機まで時間があるからと、解散後の片付けや追加の現地調査にも暗くなるまでお付き合いくださいました。Tさん、ありがとうございました! また来月もお越しくださるとのこと。また溝切り、よろしくお願いします。

海岸林で鳥見ing(2022/4月後半~5月前半)~期間限定情報 その3~
地元のボランティア、三浦隆です。前回の続きです。
その3.他の鳥、虫情報です。

カラスの仲間のオナガ(写真)も確認できました。時々声は聞いていたのですが、姿は久しぶりでした。黒松林で繁殖していると推測しています。
詳しくはありませんが、昆虫類も活発に動いています。
セセリチョウの仲間(写真)

植林地での蝶も、時期により見ることができるものが替わります。今回はセセリチョウが写真に撮れました。次に何が現れるか楽しみです
オオズアリの仲間(写真)

全長約3㎜のアリが、多数作業道の車の轍に集結していました。実は、轍に沿って巣を構えている様です。歩いているとかなりの数を見ることができます。車が走ったら壊れるのですが、それでも巣を構える理由は何でしょうか?虫眼鏡で見て推測するのも楽しいものです。
海岸林で鳥見ing(2022/4月後半~5月前半)~期間限定情報 その2~
地元のボランティアの三浦隆です。前回の続きです。
その2. 繁殖時期のさえずり情報
鳥は繁殖時期になるとが
とつがいになるので、自己アピールや他の
に対して縄張宣言するなど、結構通る声で鳴く「さえずり」と言う鳴き声を出します。今回それをアオジ、ウグイス(以上写真)、ホオジロ、ホオアカ、ヒバリ(以上声だけでした)で確認できました。
いずれもスズメ大~スズメより一回り大きな鳥ですが、今の時期限定で、松の枝先で大きな口を開け鳴いていました。晴れの日、青空バックでのさえずりは気持ちのいいものです。おそらく5月いっぱい、それも朝早いほど、頻繁に聞くことができると思います。ボランティア作業の休憩時に、耳を澄まして聞いてみて下さい。
次回はその3.他の鳥、虫情報をUP予定です。


海岸林で鳥見ing(2022/4月後半~5月前半)~期間限定情報 その1~
地元のボランティアの三浦隆です。
名取市の海岸林で観察した生き物、主に野鳥を中心とした情報、話題を発信したいと思います。今回は鳥の渡りや繁殖行動を中心にした、今の時期の期間限定の話題です。ツグミ、カシラダカ等の海岸林で縄張った冬鳥は北の繁殖地に帰り、代わりに日本で繁殖するツバメをはじめとする夏鳥が渡ってくる時期になりました。
その1. 海岸林をルートとした渡り情報
今回観察できたのは、ヒヨドリ(望遠レンズのため、渡りの一部の写真)、サンショウクイ(声だけでした)です。
ヒヨドリは1年中同じ地域で見れるため、留鳥と思われがちですが、留鳥タイプ以外に春に北へ、秋に南へ夏鳥と同じ様な渡りをするタイプが見られます。二つのタイプの理由や違いはよく分かりません。植林地の作業道で南を見ているとヒヨドリが、多い時には数100羽単位で鳴き声と共に次々と近づいて来て、黒松頂際を通過し北行する様子は圧巻です。
4月後半の午前中に多く見られました。移動に疲れたのか、黒松に止まって休憩する様子も見れました。さらにそれを狙うハイタカがアタックして失敗した様子も見れました。渡りの行動は労力に加え、猛禽類の捕食者にも警戒が必要な、命がけの大仕事だと実感した一シーンでした。
サンショウクイは、セキレイ類位の大きさの鳥で、姿はなかなか見れませんが、飛びながら特徴ある鳴き声を発するのでそれとわかりました。こちらはヒヨドリが群れで移動するのと違い、単独で北行していました。(興味ある方はwebで検索して見て下さい)
上空から見ると、黒松林は太平洋沿岸に帯状に連なっていますので、鳥の渡りの道の目印になっている様です。さらに捕食者から隠れる場にもなります。雨、風を除ける場にもなります。さらに大きく育つと、もっとたくさんの動植物の生活の場となるはずです。時間はかかりますが、その一翼を担える様、楽しみながら努めたいと思いました。
次回はその2.繁殖時期のさえずり情報をUPします。

南あわじ市・慶野松原
吉田です。4月28日に大阪で長らく海岸林を支援いただいているダイセル労組さんとJR西労組さんを訪ねた翌日、レンタカーでオイスカ四国研修センター(香川県綾川町)へ。国内3か所の研修センターには2年ぶりに海外の研修生・技能実習生114名が入国しています。これから5月12日まで、林久美子さんは四国の厨房サポート、私は四国と福岡の農場サポートのため滞在です。私の部署、東京本部GSMからは、グラゼンさん、倉本さんが厨房サポートでそれぞれが2週間、久美子さんは愛知・四国に各2週間のサポートに出ています。
大阪から香川に向かう途中、白砂青松100選「慶野松原(けいのまつばら)」に、ほんのわずかな時間でしたが寄ってみました。この12年で、100選のうち40ヵ所を歩くことができました。100選には選ばれていないけど、海岸防災林として必要性がとても高い場所は、もっとたくさんあります。

神戸新聞の2022年1月9日の記事には、『名勝・慶野松原海岸で大規模浸食 担当者も危惧「元には戻らないかも」』とありました。https://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/202201/0014971730.shtml
YouTube動画(サンテレビニュース) https://www.youtube.com/watch?v=3wmIjCtZFoc
全国の海岸林でいつも思うのは、海岸浸食の影響です。天橋立や石川県の加賀海岸がとくに印象に残っています。強い雨が降っていて、ゆっくり歩くのは断念したので、該当の場所には行けませんでした。瀬戸内に面した海岸林でも削られるのかと、認識を改めました。













ちなみに、いま四国研修センターにいます。こちらでも「排水」の仕事しました(笑)


本部・啓発普及部の林です。
「海岸林再生プロジェクト」の現場を訪問されたことがある方は、
ほぼ皆さん、プロジェクト担当の吉田をご存知かと思います。
頭にタオルを巻いた作業着姿が定着しているため、支援企業・組織の
皆さんの職場をお訪ねする際、吉田がスーツなど着ていようものなら
ひとこと目が「吉田さんもスーツ着るんですね」となります。


でも、いつもスーツを着ているわけではありません。どちらかといえば
東京の本部事務所でも作業着に近い姿で仕事をしています。
特に今日は、こんな作業までしていて、名取の現場とほぼ同じ。

何の作業かというと、吉田自身が植えたブルーベリーの苗木への追肥。

昨年はあまり花も咲かず、実も数えるほど……。
今年はたくさん花を咲かせたので、思い出したように肥料を与えることに。


老眼が進行している吉田としては、東京ではパソコンに向かってばかりで
目が疲れるらしく、ブルーベリーを食べたらそれが癒されると考えている様子。
おいしいブルーベリーがたくさん実りますように。
利他の精神あふれるボランティアの面々
本部・啓発普及部の林です。
(広報室は、今年度から啓発普及部と合併。どうも慣れません……)
「海岸林再生プロジェクト」のボランティアにはたくさんのリピーターさんたちがいます。
ボランティアとして関わってくださるだけではなく、会員やマンスリーサポーターとして
オイスカの活動そのものを支えてくださっている方たちもたくさんいらっしゃり、
本当にありがたく思っています。

いつもベルマークを持ってきてくださるSさんやMさん。そしてFさんは、テトラパック
(牛乳などの紙パック)もベルマークになると知って以来、車に乗せて持ってきてくださり、
先日は東京の本部事務所に宅配便で送り届けてくださいました。ベルマークやテトラパック、
使用済みインクカートリッジは海外の子どもたちが取り組む森づくりや環境教育への支援となります。

そして今回驚いたのは、地元のボランティアSさん。オイスカの海外の現場にもボランティアに
出かけたことがあり、長くマンスリーサポーターとしてもご支援くださっています。
Sさんは、オイスカがCASIOさんとコラボして実施している会員さん限定のCASIO製品の限定販売で
早速G-SHOCKを購入されたとのこと。この売り上げはウズベキスタンで進む沙漠緑化プロジェクトへの
支援となります。


ごめんなさい!
いつも「自分にできること」を考えて行動されているボランティアや会員の皆さんには
本当に頭が下がります。きっとオイスカに対してだけではなく、さまざまな団体に
ボランティアや会員としてサポートをされているのだと思います。
「利他」の精神あふれる皆さんに支えられ、こうして活動できることに感謝!
皆さん、本当にいつもありがとうございます!!
ツルマメよ、早く出てこい!
本部・啓発普及部/元広報室の林です。
4月16日に開催されたボランティア活動のご報告です。
先月のボランティアの日は、新幹線が止まってしまっていたため、
現地入りできず、今回が久しぶりの現場での活動となりました。
吉田の報告にある通り、ひたすら溝切り。

吉田をはじめ、リピーターの皆さんの中には、溝切り作業に対して
強烈な熱い思いを持っている人がそれなりの数いるような気がします。
こんなふうに水が流れたら気持ちがいいし、マツの生育に役立っているという
実感も確かに得られる活動ではありますが、私は何度やっても上達せず、
(水が流れるように高低差をつけるとか、崩れないように角度をつけるとか……)
指導できるレベルどころか、素人以下。個人的には情熱を傾けられる作業とは
言い難い状態が何年も続いています。
私が情熱を傾けられるのは……そう! ツルマメ取りの作業です!
ツルマメは生えてこなければありがたいものの、作業としては、溝切りの
何倍も好きな作業です。溝切りチームとツルマメチームに分かれるなら
迷うことなくツルマメチームに立候補します。この作業ならちゃんと指導もできます。
↓こちらは昨年の夏の写真。

こんな状態にならないのが一番なのですが
こっそり心の中で早くツルマメの季節にならないかなぁ~と思いながら、
一向に上達しない溝切りに取り組んでいたのでした。
<締切:5月5日!!>大学生・大学院生の環境NPO・NGO長期有給インターンシップ 『2022年度CSOラーニング制度』(SOMPO環境財団)
2021年度SOMPO環境財団インターン生 3名の 活動報告会 撮影:2022年3月16日 52分
(Youtube 「OISCA Japan」チャンネル)
SOMPO環境財団では、大学生・大学院生の方が、環境問題に取り組むCSO(NPO・NGO)で
8ヶ月間の長期有給インターンシップを行う、『CSOラーニング制度』を運営しています。
2000年にスタートしたCSOラーニング制度は今年で23年目を迎え、毎年約60名が参加し、
すでに1,200名を超えるOB・OGが様々な方面で活躍しており、オイスカには、宮城1名(名取市の海岸再生プロジェクト)、東京本部(東京都杉並区)2名、中部日本研修センター(愛知県豊田市)に、毎年5名が来てくれています。
当プロジェクトでの活動の様子は、こちらでも報告しています。
ブログ「カテゴリー」 ~若い人たちより。若い人たちへ~ https://oisca.org/kaiganrin/blog/category/%e8%8b%a5%e3%81%84%e4%ba%ba%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%82%88%e3%82%8a%e3%80%81%e8%8b%a5%e3%81%84%e4%ba%ba%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%81%b8/
このたび、新年度の募集が開始されています。ご興味のある方は、下記HPをご覧いただき、奮ってご応募ください!とくに、宮城の皆さん。
<募集サイト> https://www.sompo-ef.org/cso/cso.html
【応募資格】大学生および大学院生(修士課程まで)
【募集人員】4地区で60名程度(関東30名、関西15名、愛知5名、宮城10名)
【活動期間】2022年6月~2023年1月までのインターン期間および3月までのまとめの期間
※活動スケジュールは各CSOと調整したうえで決定しますので、学業への支障なく
活動することができます。また、アルバイトをしながらでもインターン活動ができます。
【奨学金】 活動1時間あたり800円及び通勤のための交通費を支給。
【応募方法】募集HPの専用申込フォームから直接お申し込みください。
※応募締切:5月5日(木)
<専用申込フォーム> https://www.sompo-ef.org/cso/cso_form.html
★4月13日(水)に実施したオンライン説明会の様子は以下のURLからご視聴いただけます。
<説明会動画視聴ページ>https://www.sompo-ef.org/cso/description.html
★ご検討にあたりご不明点などございましたら、SOMPO環境財団または各CSO
(上記募集HPに担当窓口を掲載)にご遠慮なくお問い合わせください。
★ご応募いただいた方には、応募締め切り後、第一希望のCSOから別途ご連絡します。
【お問合せ先】公益財団法人SOMPO環境財団(担当:瀬川、斉藤)
メール:office@sompo-ef.org / TEL:03-3349-4614
2018年植栽地の排水溝、終着点が完成しました ~4月16日ボランティアの日~
吉田です。3月16日の地震の爪痕は、いまだ宮城・福島の沿岸部県境に残っています。大きな被害を受けた東北新幹線は、4月14日に1週間前倒しで全線復旧しましたが、宮城南部では徐行運転していました。名取市内から1時間かからない秋保温泉の「緑水亭」をはじめ、福島・相馬港の旅館街なども大変なことになっていました。あの3.11から10年余りで、3度も大きな地震。
宮城の山は、若葉の薄緑色に芽吹いていません。今年の冬は寒かったのでしょう。里では、サクラが散り始めるなか、鯉のぼりの準備をする姿を見かけるなど、少し寒いながらも、春到来を感じました。毎年4月の寒い日は、2012年4月20日の白銀の世界になったクロマツ育苗場を思い出します。
名取は2日連続で雨が降り続け、現場は水浸し。でもボランティアの日は、天気が回復するとの予報。しかも、大排水口を作った経験のある鹿島建設東北支店の「あの2人」が、若い社員さんと来てくれる。工事で作られた排水口が機能するように、予定通り「カイゼン」させていただこう。これで梅雨入り前に、閖上の2018年植栽地3.81haの多湿地対策は大前進する。そんな風に考えていました。



海岸林ボランティアの申し込みは、その地震とコロナ禍の影響もあり、集まってもらえるか心配しましたが、最終的にほぼ宮城県民、32人が参加くださりました。地元だけでこれだけ安定して集まってもらえることは何よりありがたいです。さらに嬉しいことに、社会人の顔ぶれも若い人がこれまでと同様に多く、小学生・高校生・大学生に始まり、80歳の大槻さんまでバランスの良い年齢構成。超リピーターから初参加まで偏りのない参加者構成でした。勝手連的参加としては、IBEX Airlines、矢崎エナジーシステム東北支店と鹿島建設東北支店。そして、2016年以降「動員なし。一切自主申込」でお願いしてきた県立名取北高校からはコロナ禍以来2年ぶりに、弓道部の女子高校生3人が参加。別の高校生と「中学校以来3年ぶりに偶然再会」してビックリしていました。また、同じくコロナ禍を経て、久々に予定しているANAグループ労組ボランティアの若いご担当が下見かねて参加。彼は名取北高校出身でした。



作業は終日「溝切り」。3月~6月中旬まではこれに尽きます。今日は、90m×40m(0.36ha)内の排水溝と、排水口3ヵ所を整えたいと思っていましたが、やはり、うちのボランティアの人たちですから、思っていた以上の仕事ができ、120m×40m(0.48ha)と排水口5ヵ所、つまり2018年植栽クロマツ約5,000本の直接的改善に繋がりました。




「日曜日にサイクルセンターの屋上から撮影。(ボランティアの皆さんによる排水溝の)田の字が無数。松を守っています。皆さま有難うございます」(地元の森さんより)
それだけではありません。排水口のうちの1つは、2018年植栽地で、去年10月から続けてきた約1haの排水溝のゴール。この一つだけで、別の5,000本の抜本的改善です。楽しみにしていました。(*完全完了には、さらに手をかけなければなりませんが。)鹿島建設の親分を筆頭に、IBEXのベテラン社員のKさんなど慣れた人が、つるはしを初めて持つ若い人を指揮しながら、大排水口を予想以上にあっさり。短時間で完成させてしまいました。




ですので、昨日の仕事は少なくとも1.5ha、15,000本への効果が望めるんです。ここ3.81haでの、2018年夏からの溝切りバトンリレーの大きな節目の一つだったと思います。作業の一番最後、恒例の「通水式」をしました。いつもたまっている水と、2日間の雨の翌日。これまでで一番ひどい場所の大排水口ですので、かつてない量の水が遊水地に流れました。快感です。


2015年以降、常に滞水する場所の「応急処置的な溝切り」に取り組んでいます。ですが、今回の2018年植栽地滞水箇所3.81haでは、少なくとも今年いっぱい続くでしょう。補修・新設したい場所は、一番初めに植えた2014年植栽地の中なども含め、まだまだ点在します。溝切り自体は徐々に少なくなると言っても、10年続くのかもしれません。
今月から来月にかけて、2017年植栽地「西側大遊水地」(全長1,000m×幅4m×深1.5m)から広浦に排水する「管渠」工事(かんきょ:土管を埋める)を自己資金で実施します。8.55ha、42,750本のクロマツに力を与える念願の工事です。去年は2017年植栽地「東側大遊水地」の管渠工事を、名取市農林水産課をはじめ国・県のご尽力で実現し、一切滞水することが無くなりました。これは7.11ha、35,550本の改善に繋がります。


マニアックな話ですが、管渠は全長1㎞の北端。水を1㎞先まで流す工事って、我々から見れば簡単ではないです。勾配をつけなくてはなりませんから。地元の若生技研さん、どうぞよろしくお願いします。

