ウズベキスタンという国

2022年12月2日( カテゴリー: 本部発 )

啓発普及部の林です。
昨日ご報告した通り、先日のボランティアの日の前日まで、私はウズベキスタンという国に出張してきました。

日本と同じ、アジアの国ではありますが、西と東に遠く離れていて、オイスカとしてもこれまでは活動に取り組んできて来なかったため、私にとっても少し前まではなじみの薄い国でした。しかし、オイスカがアラル海の沙漠化した地域の緑化プロジェクトを始め、今年度は現地から研修生の受け入れもスタートしており、少しずつ身近な国になってきています。

8月にはウズベキスタンから来ていた研修生ティムール君がボランティア活動に参加したため、当日一緒に活動してくださった皆さんはご記憶かと思います。

今回の出張では、彼が働くカラカルパクスタン農業大学を訪問したほか、学生たちと一緒にアラル海で植林もしてきました。

アラル海はもともと世界第4位の面積を誇る塩湖でしたが、今はほとんど干上がってしまい、沙漠になっています。ここが湖底だったとは信じられませんが、植林の際にも貝殻を見ましたし、場所によっては地表が貝殻で埋め尽くされていたりもしました。

アラル海だけではなく、国土のほとんどが乾燥した土地でもあり、ティムール君は、帰国前に乾燥地造林の研修の一環として名取を訪問したのですが、海岸林の後背地でサツマイモを育てている大槻さんの畑におじゃまして、「ウズベキスタンでもサツマイモが育つのではないか?」と、大槻さんからいろいろとご指導をいただいていました。

これからオイスカが現地で取り組む沙漠緑化の目標は4万haを掲げています。名取の海岸林が100haですから、ここでその規模の大きさを目にしたティムール君は、「100haでもこんなにたくさんの人がかかわって、たくさんのお金を投入して取り組んできたのに、その400倍もの面積の緑化をウズベキスタンで本当にできるのだろうか」と不安を口にしていました。私もそんな気持ちがなかったわけではありませんが、現地を見て、関係者と打ち合わせをして、私は直接の担当者でもないのに「できる!」と確信して帰ってきました。
先ほどの写真の植林も、80人で1万本を10haに1時間半程度で植えることができました。現地では飛行機で種子をまく方法も行われていますから、絶対に「できる!」と思います。もちろん頭で考えるほど簡単な仕事ではないこともわかりますし、オイスカが目指すのは、その活着率をあげ、地域の人の参画も得ながら、彼らの生活が豊かになっていく方法を考え、地元政府と一緒に取り組んでいくことです。だから、4万haなんてケチくさい数字(といったら怒られますね、スミマセン)ではなく、政府と一緒に540万ha全部やっちゃうよ! ぐらいの大きな気持ちで取り組んでいくことができたらいいのではないかと、これまた担当者でもないのに勝手に思っているところです。

早ければ来年度、ウズベキスタンへのボランティア植林ツアーも企画したいと考えていますので、名取の活動にご参加くださっている皆さんとご一緒できたらいいなぁと思っています。

……そして、緑化も大事ですが、交流も大事。現地では美味しいお食事と美味しいウォッカがいただけます(笑)。主目的はどちらでも、みんなで楽しく活動したいと思っています。

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