福島県相馬市松川浦から北上して実踏
2016年11月29日( カテゴリー: 現場レポート )
年に1・2度は県内・県外の復旧工事全体の進捗を見に行きます。
少し前、福島県庁の森林整備課長さんの熱いプレゼンを聞く機会があり、
相馬市松川浦まで足を延ばして見に行きたいと思っていました。
アドバイザーの小林省太さんも、「行くなら僕も」と言ってくれたので、
名取市民の大槻さんも誘って3人で。
持ち物は、国有林などの図面と、相馬市・新地町・山元町~名取市までの復興工事全体計画図。
福島県のプレゼン資料や海岸林再生ガイドラインも。
松川浦は2011年8月以来、3回目。
まさに工事真っ盛り。防潮堤と海岸林が同時進行で進む。
海岸林植栽盛土工事の近くで、公共工事の植栽もガンガン行われている。
2時間近く何度も何度も車を乗り降りし、たくさん歩いた。
公共工事にあたっている現場代理人の方ともじっくり情報交換できた。
職人さんたちも好意的で、別れ際に笑顔で手を振ってくれたり(笑)
福島県は、震災前の林帯幅が狭かったという反省に基づき、
平均200m幅、総面積を200haから3倍の600ha、10,000本/haという計画が本格的に進む。
新地町の釣師浜漁港、12月に再開するJR常磐線「坂元駅」の新しい駅舎も見ました。
常磐線がつながるというのもとても明るく、大きな出来事だと思います。
山元町・岩沼市の海岸林では、緑の防潮堤の存在も見てきたが、海岸林の公共工事では
「12月26日までに7ha、35,000本植える」と川崎森林組合の現場代理人の方から聞いた。
こういう人たちとは長話はしないが、すごく短い時間で思い切り情報交換できる。
どこの職人さんたちも仕事は過酷だ。ああいうの見ると、俺も負けずに頑張るぞ!と思いますね。
今日は県を跨ぎ、各市町を総覧的に見て、大まかに比較する実踏を目的にしたが、
様々な違いや気付きがあった。また、同行いただいたお二人の視点や会話があったおかげで
一人で見るのとまったく違った。
とにかく、怒涛のように仕事が進められている。
ただ、それにしても苗の質が様々。排水対策や仕事の手順の課題も見かけた。
帰京後、東京大学名誉教授の太田猛彦先生に電話して情報交換。
「一律にすべてが素晴らしい出来なんてことはないよね。仕上がりが悪い個所が
出てくるだろうね。限られた条件で人がやることなんだし。後に続く人が先輩のした仕事を
フォローするしかないんだよね」と。
小林さんも所見をブログで書いてくれると思います。
珍しく今日は写真をたくさん撮っていた大槻さんは、
「今日は勉強になった。ボランティアリピーターの視察研修やろうよ!」と。
来春、やりましょう!