久しぶりの鈴木英二氏旧宅
2019年9月17日( カテゴリー: 現場レポート )
広報室の林です。
先日、全日空の社員さんがボランティアに来られた際、
久しぶりに鈴木英二氏旧宅を訪問しました。
何かの番組で羽生結弦選手がここを訪問したことから、
多くの方がSNSで発信するなど、全国からいろいろな人が足を運ぶ震災遺構です。
「風化」の言葉も聞きますが、あの日ここで何があったのかを
知ろうとする人が今でもたくさんいるということだと思います。
ボランティアメンバーの中にはこのすぐ近くで生まれ育ったSさんがいます。
Sさんは震災当日、ここにはいませんでしたが、実家は津波で流されてしまいました。
農業を営んでいたご両親は、プロジェクトで植える苗木づくりの
中心メンバーとして大活躍。
この時、Sさんが笑顔でみんなに話していたこと。
「この家の前には立派な塀があって、門も立派で、子どもの頃は
中が見えないから、どんな立派なおうちなんだろうって
いつも気にしながら、この家の前を歩いてたんですよ」
Sさんの言う通り、震災前の写真には立派な門と塀。
そして、震災直後の写真では、塀がないどころか
流れてきた車まで家の中に突っ込んでいるのがわかります。
ここに来ると津波がどれだけ恐ろしいものかがわかります。
そして、同時に思うのが人間の強さ。
自分の家が流され、ふるさとが一変してしまうという体験をした
Sさんが、明るく子供の頃の話をする姿もそう。
人間は自然の力に勝てないけど、でも負けない強さがあると思うのです。