11月19日、2016年最後のボランティアの日。 前日にアサノちゃんと国有林に仕込んだ調査プロットNo20、 2016年10月植栽の広葉樹モニタリング調査も行いました。
19万本クロマツを植えてきましたが、最も海から遠く、潮風の影響を 受けにくい場所にだけ、わずか600本余りですが広葉樹を10種。 海岸林に隣接する生物多様性配慮ゾーン設置の趣旨に合うように 母樹として種子が拡散し実生で育つことを期待し、また、海岸林最内陸部のみ、 遠い将来にクロマツの本数調整伐(間伐)の後にクロマツの下で光を得て発芽し、 高木層のクロマツの下部に、亜高木層として広葉樹が自然に育つことを期待しています。 これらの考え方は、後日ブログで記述する予定です。 樹種は下記10種。 ヤマザクラ・ウワミズザクラ・オオシマザクラ ケヤキ・コナラ・クリ (以上、採取地は宮城県内、自家生産の裸苗。全植栽本数の90%以上) エノキ・スダジイ・タブノキ・アカガシ (以上、採種地は皇居。林野庁から提供。自家生産の裸苗。全植栽本数の10%以下) *三井物産環境基金の助成をいただき育ててきた苗です。 この場所の土壌は「山砂」 土壌の3要素はほぼゼロ。水捌け抜群に良し。(良すぎる) 土壌改良を要しますので、広葉樹1本あたり4?分の土を入れています。 また、蔵王おろしの最前列。土壌条件だけでなく、気象条件も極めて厳しい。 いずれも、生きてゆけるかどうかの世界で、6割生きていれば恩の字。 とくにタブノキは非常に厳しいと思います。 他団体が植えたものも、時々見るのですが、植えた時と大きさが変わっていない… 調査地はわずか1プロット50本だけ。 根元径、樹高、生育状況を記録し続けます。
研究者が論文を書くときに行うような調査はできませんが、 「温室育ちのような苗でなく、海岸に近い環境・方法で裸苗で育てたのが良い」 「震災被災地ので記録がほとんどないらしい。ぜひとも記録を残してほしい」と 日本海岸林学会の吉﨑会長(東京都市大学副学長)からも助言いただきました。 オイスカの清藤先生に教わりながら具体的に進めます。 ボランティアの皆さん、雨の中の作業をありがとうございました。 調査しながら作業した「チップ寄せ」の意味は、 ①飛砂からの根元保護、②夏の高温障害防止、③乾燥時期の保湿などの目的でした。 (説明しましたけど)