何年で大きくなるんですか? ~植栽した木の生長予想~

オイスカ緑化技術参事の清藤城宏です。
「今植えたクロマツは将来どのくらいの高さの林になるのでしょうか?」
と、ボランティアの方によく聞かれる質問です。
一体海岸林の機能を発揮するのは、いつになるのでしょうか、ということでしょう。
海岸林は、防潮堤、ハードルフェンス、林帯幅、立地条件、樹齢、立木密度により
植栽木の生育も影響され、海岸林の機能の発揮も違ってきます。
しかしここでは、単純に植えた木は何年でどの位になるかに絞って述べてみます。
山林における植栽木の生長・収穫は、林分収穫表によって予測し計画実行していきます。
林分収穫表というのは、同じ樹種で異なる林令の若齢から老齢にかけての生長観測データを
多く集め、それらのデータから適切な生長のモデル式を算出し、
林木の本数,大きさの変化を,土地の良否(地位)別に5年刻みに示した表を言い、
基本的には胸高直径,樹高,本数,材積(幹の体積)を掲げているものです。
予測のやり方は、千葉県の海岸林の樹高データと
千葉県の林分収穫表から得られたデータを比較しました。
この結果、林分収穫表で示してある樹高数値の70%が海岸林の数値になることが予測できましたので、
福島県、岩手県そして宮城県の林分収穫表(アカマツ)の樹高データの70%を海岸林の樹高生長と仮定し、
あてはめて計算してみました。図示すると以下のとおりです。
また予測値をまとめると表1のとおりとなります。
image2
あくまでも予測は予測。
予想を上回って生長してくれることを期待したいものです。
cf.「先生は俺より低く予想したなあ~」(佐々木統括)
  「(私はさらに低く)2020年に1.5mの防風垣に届くかどうかと思ってました」(吉田)

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