育苗方法の技術改良
2013年5月28日( カテゴリー: 現場レポート )
従来から、スギ、ヒノキという日本の木材を担ってきた針葉樹を植栽するための苗は 畑に直接播種する「露地栽培」で育苗されております。
露地栽培の場合は、完全に気候・天候に100%向き合う必要があります。
日本の林業は各方面からダメ出しばかりされてきましたが、技術者はそれでも より良い方法、低コストの方法を全国各地で模索し、研鑽を重ねているのも事実なのです。 林業も全産業の例外ではありません。
例えば育苗。
露地栽培に代わる更に良い方はないものかと。
私、オイスカを一度退職した2007年、三重県でヒノキの苗をどこの家庭にもある ビニールホースで育苗しているのを見ました。それまでは、根が裸で山に来た苗か、 ポットに入った苗しか知らなかったため、意味が分かりませんでした。 宮崎県などでも独自の方法を模索しています。
これから東日本大震災からの海岸林復旧は、マツノザイセンチュウ(松くい虫に対する)
抵抗性クロマツを、コンテナで育てるという方法が大きな位置を占めてくると予想しています。
東北地域では特に、その過渡期に突入するタイミングと、東日本大震災がぶつかりました。
名取市海岸林再生の会の代表3名が属する、宮城県農林種苗農業協同組合もすでにコンテナ育苗に取り組んでおり、従って、我々も、コンテナでの育苗に取り組みます。
技術改良の過渡期です。
露地・コンテナの両者を比べると一長一短。
使用する設備も異なります。クロマツ育苗自体初めての我々。
流動的要素や読めない点も多く、不安はもちろんありますが、
国や地方自治体の計画に協力するのが、基本スタンスです。
実践部隊として、独自の情報や知識を常に入手し、 果敢に挑むつもりです。
コンテナって何?
それはまた、明日以降のブログにて。