明日5月24日、初めての植樹祭を前に
明日5月24日の「名取市民の森」初めての植樹祭を前に、
思っていることを書かせていただきます。
偶然ですが5月24日は、震災後に行政等と初協議、
住民と初協議、初実踏調査した日。(空からは4月21日)
また、1960年のチリ津波が東北など広範囲を襲った日でもあり、 伊達政宗公の命日でもあるそうです。
被災地では今も「地元の海に気持ちが向かわない」という雰囲気を感じます。
「この機会に、地元の海に正面から向いてほしい」
ですから、まず第一に名取市内に、その次に宮城県内にと、
時差をつけて参加募集をかけました。
木を植えたい全国の支援者には本当に申し訳ないのですが、
「地元が主役」「地元やプロの役目を補完するのがここでのボランティアの役目」
これまで3年、常にそのように伝えてきました。
いつか必ず全国の支援者も、木を植える機会は来ると思いますから。
「海岸林は農業や生活を守るためのインフラ」
それをまず、地元の方に知って欲しい。
植栽の後も、ずっと長い育林の作業があります。
第一に地元の人がオーナーシップを持つための、
様々なアプローチを世代を超え、粘り強く行ってゆかねばなりません。
これが最上位の到達点であり、最も難しい仕事ということは、
全国各地の事例が証明しています。
各地の好例に学び、人が関わり、親しめる「名取市民の森」にしてゆきたい。
「植樹祭は、植林をするお遊びではない」
参加する主に地元の方たちには、多くの方がこれまでの3年間
支援してくれたおかげでこの場があります。
その大半はこの場には呼ばれてもいません。
参加者の皆さんには、指導者の説明や指示ををしっかり聞き、
お互いに気を配り、安全に、真剣に作業にあたっていただきたい。
お遊びでないボランティアの姿によって、
いつか森林行政と業界にも感動を与えるのが目標です。
そして、近年、全国でも類を見ない大規模なプロジェクトに取り組む機会を、
この名取でいただいたことへの感謝の気持ち。
私たちを信じて支援して下さる全国の支援者の皆さま、
そして関係する多くの方たちへの感謝の気持ち。
そういう気持ちで私たちは過ごしてまいりました。
最後まで粘り強く頑張って準備をし、静かな気持ちで当日を迎えたいと思います。
海岸林再生プロジェクト10ヵ年計画を必ず成功させ、名取市民の森として再生し、
「名取耕土」復興の一端を担いたいと、関係者一同、強く思っています。
入りそめて 国ゆたかなる みぎりとや 千代とかぎらじ せんだいのまつ
伊達政宗公が、1000年先まで見据えてマツを植えたことが伝わってきます。