皆さん、こんにちは!東京本部啓発普及部の檜垣です。

実は自分が配属になってから、センサーカメラ(定点カメラ)というものを設置していました。
ほとんどの野生動物は日没から活動が活発になります。
そのため、ヒトが動いている日中はあまり見ることはありません。

そこで、夜中に動いたものを察知して撮影することができるセンサーカメラを設置することにしました。
5月ごろに設置してから、なかなかうまくいかず試行錯誤の上、やっと撮影がうまくいきました!
設置場所は、アナグマの巣穴の前です。

撮影された動物の紹介をしていきます!

【ニホンアナグマ】食肉目(ネコ目)、イタチ科、アナグマ属
学名:Meles anakuma
生息地:本州、四国、九州
食性:雑食

春は繁殖期、夏から秋にかけて子育て期と12月~4月は「半冬眠」に備えるため脂肪を蓄える。

鋭い爪をもち、名前の通り巣穴をほる習性がある。
そのため土の中に生息するミミズや幼虫を好んで食べる。

【ホンドタヌキ】食肉目(ネコ目)、イヌ科、タヌキ属
学名:Nyctereutes viverrinus viverrinus
生息地:本州、四国、九州(北海道=エゾタヌキ)
食性:雑食

3月中旬に繁殖を行い、子育ては夫婦で行う。夏になると親子でよく行動し、秋になると子どもたちは巣立って行く。冬はアナグマとは違い冬眠はしないため、繁殖に向けて番つくりをする。
食性は雑食性のため、農作物や生ごみなど人為的なものから、銀杏、果実、昆虫、鳥、ヘビ、など本当に何でも食べる。

そして、なぜアナグマの巣穴の前でタヌキも見られたのかを調べてみた結果。
タヌキは自分で巣穴を作るのではなく、アナグマやキツネの巣穴を使用することが知られている。
アナグマの巣穴は地中の中で複雑につながっており規模が大きいので、使っていない場所を間借りすることがあるといわれている(1)。
また、両種が同じ巣穴を使用する場合、タヌキは巣穴の前で探索行動を多くすることによって、巣穴の内部をアナグマが利用中かどうかをタヌキが察知し,アナグマとの接触を避けている(2)。

今回のセンサーカメラの撮影結果から、9月5日から9月26日の期間で動物が観察されたものは106枚であり、そのうちアナグマが観察されたのは19枚、タヌキが観察されたのは85枚であった。また、タヌキが巣穴を出入りするところは撮影されなかったことから、タヌキはこれからアナグマの巣穴を利用するにあたって、アナグマとの接触を避けるための探索行動をしているのではないかと考えた。

106枚のうち2枚はげっ歯類であった。

約2週間のという短い期間でセンサーカメラを設置し3種類の動物が撮影されました。
このように、海岸林は野生動物の生息しやすい場所になりつつあることが少し証明されたのではないかと思います。
天敵である、アナグマやタヌキがいる巣穴の前にげっ歯類が撮影されていることが驚きでした。
食べられちゃうよーと思いながら、海岸林の生態系の豊かに感心し、小さい動物が写ることはめったにないので、興奮しました。

参考文献
(1)熊谷さとし「タヌキを調べよう」
(2)島田 将喜,落合可奈子「アナグマ(Meles anakuma)とタヌキ(Nyctereutes procyonoides)が利用する巣穴付近における行動の違いと時間的ニッチ分化」

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