広葉樹の10年後 ~2016年植栽633本。2025年生存230本。今年は141本に減ってしまった…~
吉田です。下記はこれまでの広葉樹植栽の経過です。去年はインターンだった柚原さん、柴崎君(東北大学)と毎木調査しました。
落葉が進んでしまう前の10月8日、浅野さんとボランティアの伊藤さんとともに生存状況を簡単に確認しました。
枯死が89本もあり(去年と同様、樹高1m前後にやっと育った木が多数枯れる現象が顕著)、植栽10年後の生存率22%という残念な結果でした。生きている木も、葉の縁が枯れているものが目立っています。
種子は2011年に名取と仙台の市境でコナラ、ケヤキ、ウワミズザクラ、オオシマザクラ、ヤマグリを拾いました。これらで全植栽の90%。少量拾ってわずかに残ったヤマグリ4本が100%生きているのには毎年驚かせられます。(去年までミズナラとしてカウントした1本が、実はクリでした・・・)また、自ら育った高木は、まだ、わずか3種。ハンノキ6本、ヤナギ3本、ネムノキ1本のみ。低木ではハギとタラノキだけ。沿岸の環境がいかに厳しいか、よくわかります。ちなみに、林野庁から植栽を託された皇居産のエノキ、スダジイ、アカガシ、タブノキも、残念なことに1本残らず枯死しました。
①沿岸での広葉樹植栽の難しさを証明する、②難しい場所だからこそ人のチカラを活かして、潮の影響が最も少ない最内陸部(波打ち際から400m以上)に、将来の広葉樹の母樹ゾーンをつくる。この二つの目的で、2016年に2ヵ所・全長500mあまりにわずか633本ながら植栽しました。「森林に関する平成の3大論争」と言われ、私も巻き込まれた「東日本大震災後のクロマツvs広葉樹」論争のその後の現場追跡記録は見たことがありません。論争の勝負はもはや明らか。誰も注目していないのは重々わかっています。ですが、この冬も「ひこばえ」の剪定など、すべき手入れを続けようと思います。

土壌は山砂なので、枯死して当然

今年の状況からすれば、
来年枯れてもおかしくない

虫害を受けたのか?枯死した後の虫害か?




生存率はケヤキ、サクラ類よりはるかに高い


旺盛に育っている。国有林北部。

