吉田です。12回目の3.11は、福岡市早良区のオイスカ西日本研修センターでの農業研修担当者研修会と圃場での春夏野菜の助っ人に8日間の出張に来ています。若干の黄砂を感じます。ここの研修センターには日々ボランティアが手伝いに来てくれます。隣の県立早良高校や、九州電力を中心とする企業など8時間従事換算で1,000人近く。自称「オールド」の近隣のおっちゃん約10名は毎週月曜。若い電力マンは半年住み込み。今日はホテルオークラのシェフさんと近所の奥様たち。今朝は6時からコメの出荷のためのパッキング。7時半から朝食で捕獲して昨日さばいたアライグマの焼肉丼。8時前から朝礼。我々の兄貴分の廣瀬所長が「黙祷をしよう」と言いました。災害の多い九州です。海外農業研修生を50年以上前から指導してきたこのセンターにとって、災害復旧支援は研修の一環。海岸林はもちろん、熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨など、職員・研修生は断続的かつ長期的に復旧現場の重労働に従事しています。災害直後の現場も熟知するからこそ、黙祷は当然の流れのように思えましたし、こういう同僚たちを誇りに思います。
今週は出張に没頭しているので、名取の現場に電話はしていませんが、本数調整伐はほぼ区切りがついているはずです。国のガイドライン、県の手引きに沿って伐採・搬出・処分を進めていますが、数十年先の最終成立本数は、5,000本/ha⇒400本/haになるとされています。その頃には樹高が20m前後となるはずです。伐採木は、県の指導のもと、すべて堆肥やチップ、バイオマスに再利用されます。
来週の今頃は、10人乗りの車で私の甥っ子をはじめとする大学生数人を乗せて東京本部を出発して、福島北部沿岸を見せながら名取に向かっているでしょう。3月19日(土)の公募ボランティア日は、なぜか大学生が多数。ちょっとビックリです。損保ジャパン環境財団インターン制度でオイスカに6月から1月に来ていた学生たちが、LIVE中継型?イベントで発信する企画をするそうです。個々がオイスカの門をたたき、ここで知り合った、正確に言うと19日に初めて出会うことになるという若い衆です。楽しみです。当日の作業は、ガテン系では排水口2ヵ所、ソフト系では排水溝の草取りと補修。本数調整伐施工後の現場も歩いてもらいたいです。リピーターの皆さんは変わり様をどう感じるでしょうか。感想を聞くのも楽しみです。
3月26日(土)13:00~16:00、森林立地学会の海岸林シンポジウムがあり、10分のプレゼンとディスカッションに登壇します。発表者は実践型の気鋭の専門家ばかり。一般市民にもわかりやすく!という指示が出ています。学会員でなくても無料で聴講できます。目下、120名申し込みが来ているそうですが、名取の現場に関わる人にはぜひ聞いていただきたく。現場に来た時に、ご自身の参考になると思うので。