副会長のSさん:これ2日間でやると思った~
別のSさん :よく言うよ~ 遊んでばりのくせに~
また別のSさん:慌てることはないんだ。これからも忙しいんだ。
「根上げ」が終わったら、南側に木の板置かなきゃいけないし、
水遣りもあるし、消毒もあるし、やることはいくらでもある。
別のSさん :このぐらいの人数がちょうどいいんだ。大勢だと人が遊んじゃう。
Mさん :さ、帰るぞ。ウナギ採りに行かなきゃ。
(最近はカラスへのイタズラは飽きて、ウナギ。近くに仕掛けてある。
今夜は一杯やりながら、七輪で焼くんでしょう)
また別のSさん:蒲焼なんかじゃなく、天然のウナギはぶつ切りでも旨いんだぞ~
別のSさん :どぉ~もね~ また明日来っから~
(ここの仕事が生きがいなんだ~と先週金曜日に言っていた)
副会長のSさん:明日は俺来れねーから、誰か代わり来っから~
とは前日の夕方の会話。
翌7月22日、再生の会のメンバーが3日連続でやっている「空中断根」に加わりました。
市役所での仕事と、午後からの積水化学労組との下刈の間、1時間だけでしたが。
「根上げ」「根切り」とも言います。
空中断根の目的は、コンテナ内部の細根の発根促進。
そのことを「根鉢を作る」と言います。
これらがしっかりできたコンテナ苗は、引き抜いた時、まったく土が落ちません。
植栽後、形成された無数の細根が、一斉に地中に向かってゆきます。
播種から育苗場での1年は、コンテナ内の培養土と地面から、水分と養分を摂らせます。
2年目に入り、地面から意図的に離します。空中に触れさせます。
これが空中断根という、なんだ?と思うような名前の由来です。
約8万本、コンテナ数として約3,300個を、地面から持ち上げて切り離し、
小さなかごの上に置き直してゆきます。かなりの力仕事です。
根が切られるクロマツにとってみれば、生死の境でしょう。
生きるために、コンテナ内の培養土の隙間目がけて、さらに細根を伸ばすことで
ギリギリを生きてゆこうとします。この細根の充実が将来重要になってきます。
これからは水遣りが欠かせません。3日に一度ぐらいのペースです。
23日土曜日も、朝から二人出勤。Mさんは手首ぐらいの太さのウナギを釣ったと言ってました。
午前中、18万本すべてに散水です。
裸苗では、3月頃トラクターに根切り板を付けて、根切りをしました。
出荷前を含めて2年間で2回。
(当育苗場では、いまは100%コンテナ苗なので、この方法の仕事はありません)
コンテナ苗にしても、裸苗にしても、方法は異なりますが、
細根の充実は、苗畑の時点で意図的に行います。
晩秋に、また地面につけて春まで。
いつも思いますが、みんな口も抜群に動いています。
カラダも口も、鍛え方がチガイマス。