2050年までのこと
2015年4月4日( カテゴリー: Post2020年に向けて~海岸林と地域の将来ビジョン形成調査~, 現場レポート )
今日は4月2日。明日あたり仙台の開花宣言らしい。
でも、うちの事務所は津波が来た場所。
花見どころか、花の木はすべてなくなっています。
仕方ないので、今年になってなぜか植栽現場の盛土に生えてきた、ふきのとうとか、たらの木でも愛でておきます。
今年は冷たい「やませ」のような風吹く日がとても多いです。
仙台市内と気温が全然違います。
現場は、彼岸明けからのコンテナへの土づめを、トップスピードで今日の昼前に早くも終えてしまい、
わたしびっくり。午後は、4月21日から植え始める2年生苗の掘り取り・仮植が始まりました。
今日は2,500本掘り取り・仮植。10人工。
先月分の給料が、いつものように早速払われて、みんな嬉しそうでした。
「毎月、ピシャッと支払い続けるのが大事」と統括はいつも言っています。
この原資は、もちろん全国からのご寄附です。
今日は佐々木統括との雑談に熱が入って、どさくさに紛れて、前から考えを擦り合わせたかった、植栽完了後30年の本間伐まで、シュミレーションしてしまいました。
私にとっては襟裳岬での視察がまた役に立っています。
今年は組織運営の点で、いつか佐賀、秋田などに再度学びに行きます。
事業が順調に進めば、2033年までの「つる切り・除伐(ニセアカシアなど不要な木を伐る)」だけでなく、植栽後30年、2050年まで続く本間伐の担保もできそうです。
まず今年度は、100年先に被災地で随一の海岸林にすべく、ポスト2020の計画第1次案をと思います。
植栽完了後14年は「つる切り・除伐」
植栽完了後20年~25年は「本数調整伐」(あっても意味がない未成熟・形状不良のクロマツを伐る)
そして、植栽完了後30年、その先の将来のすべてを決めてしまう「本間伐」(15%伐)時期が全被災地で到来し、一斉に間伐経費が必要になるのです。30万円/ha程度でしょう。そこには「東日本大震災復興支援」としての復興交付金も、世間の関心も支援もないと思います。
我々はそこまで見越して、実施する体制を整え、実行に移せる資金などの地力を2020年までにつけたいと思います。
もし30年先(75歳)も元気だったら、また与作に戻って、一日100本ぐらい伐りたいといつも思ってました。
私はチェーンソーですが、よかったら皆さんも一緒にノコギリでやってみませんか?
入りそめて 国ゆたかなる みぎりとや
千代とかぎらじ せんだいのまつ (伊達政宗公)
むかし仙台は、千代と書いていました。私たちもプロとして100年先、1000年先の豊かな国を想像して頑張ります。100年先に「名取の選択はアッパレ」と言われるように。