2024年1月23日

幸運!“フクロウ”と「対面」 ~ 海岸林 オタクの休日~

  • 海岸林再生プロジェクト
  • 本部スタッフ
  • 本部・啓発普及部の吉田です。

    先日、2ヵ月ぶりに宮城県名取市の「 海岸林 再生プロジェクト」の現場に行きました。その休日に、本数調整伐の進捗確認や定期巡視、今月26日・27日のボランティアで行う伐採手順を考えるのと、大阪マラソン(今回もオイスカは寄附先団体となっており、私もチャリティランナーとして出走します!)の練習を兼ねて林内を6時間かけて20㎞歩きました。久しぶりのオタクの休日。

    そのさなか、大物の撮影に成功しました。いつもは、見かけてもあっという間に逃げてしまい、撮影まではとてもとても。

    わが現場では2種類のフクロウ科を確認していました。数年前の夜、コミミズクの撮影に成功し、以下紹介する地元ボランティアの三浦さん(野鳥の会)が、真昼にトラフズクを撮影。名取の海岸林で毎月鳥類調査をしてくれています。(ちなみに先週は、「コミミズクを見た!」と知らせてくれたばかり。南相馬の海沿いで撮った「トキ」の写真も送ってくれました)

    以下、今回「コミミズクの写真と動画を撮れました!」と三浦さんにLINEした後の返信。

    「ラッキーですね。あらためて調べましたが、絶滅危惧種の2つ手前の低危険種ですが、重要種にはかわりありません。撮影するのは難易度高い鳥です。ラッキーですね。撮影できたのは必然でしょうか?偶然でしょうか?普段近づくと大分手前で逃げちゃうのですが、どんなテクニックを使ったのか教えて欲しいです。じっくり見れたようですが、撮影した時間帯も関係しているのでしょうか?」

    でも、あらためて写真を確認してもらうと……

    「写真見ました! でも、コミミズク(冬鳥)ではなくフクロウ(留鳥)です。同じフクロウ科の仲間です。ぱっと見の違いは、①虹彩がフクロウの黒に対し、コミミズクは黄色、②耳に見える外耳状の羽毛がフクロウには無しに対し、コミミズクは短いが有ることです。どちらも低危険種の重要種です。主に夜活動するので普段見る機会はほとんど無く、ここ海岸林では初だと思います。近くに巣になる樹洞はまだないのでエサ探しに来た様に思います。ゴロスケホウホウの鳴き声も聞けるといいですね」

    まあ、以下、オタクの撮影顛末を。コミミズクではなく、フクロウでしたが。

    1月20日(土)11時、林内最南端の岩沼市境から北に向かって歩き始めました。

    そして12時過ぎ、旧北釜集落の北東、海岸林最内陸側のクロマツの伐採列を使って、無軌道に、テキトーに、グルグルと、そーっと歩いてました。ちょうど、車両が通る作業道で、私の10mほど先を、トンビ?と思うぐらい大きな猛禽類が、「低空」で横切りました。トンビが低空を横切るってあまりありません。「すぐ近くにいた?」「もしや、コミミズク?」「ならば、そう遠くには飛ばない」と思って、そーっと。しばしの「追いかけっこ」が始まりました。

    盛土を登って国有林内に入ると、また低空で逃げました。大きい!もうコミミズクと確信しました。すぐ近くのマツの低い位置の枝にいたようです。今度は国有林外(市内方面)に。さらに追いかけると、また横切って国有林内に戻りました。最初見た場所から100m四方もない範囲を正方形で追いかける経路で1周し、半分諦めかけながらもう一度盛土へ。ただ、盛土を登り切らず途中で停まり、カラダをすべて晒さず低い態勢で、地面から1m以内の枝と防風柵に目を凝らしました。

    すると、20mほど先のクロマツの、地面から1mの枝にいました。

    上の方に威嚇するカラス

    「白いボール」のように目立って、すぐわかりました。見つけた瞬間の姿勢が悪く、嬉しくて震え、動画の手ブレも酷かったですが、静止画も動画もなんとか確保。地面に腰を据えて撮ろうと体が動いた瞬間、逃げてしまいました。「対面」は最初のシャッターから4分間。

    動画には、僕と一緒に追いかけて、威嚇しているカラス数匹の鳴き声が入っています。威嚇されながらも、眠いのか、微睡んで寝ぼけてる感じでした。だから撮れたのかもしれません。夜に行動する生き物ですからね。

    眠そうです


    1月27日(土)11時~12時のオンラインイベントで、動画も使ってもらえるといいなあ~。皆さんも良かったらお申し込みください! 


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