タイ駐在員の春日です。
日本への一時帰国からタイへ戻ってきて、気持ちを新たに「さぁまた頑張るぞ!」と思っているところです。
今回は、高島屋さんのお話です。
オイスカと高島屋さんとのつながりは40年以上前にさかのぼります。
今は当たり前のように使っていますが、当時はまだ珍しいエコバッグの販売を通じてご寄附くださったのが1998年からです。2011年からは、カタログギフトの社会貢献ギフトのぺージにオイスカへの寄附をご掲載くださり、今もご寄附を続けてくださっています。
創立62年の老舗と言われるけれど、知名度が低いオイスカ。オイスカのネットワークでは到底届けることができない人たちに、カタログギフトを通じて、「オイスカ」という名前を届けてくださるのはとてもありがたいことです。
バンコクにもアイコンサイアムの中に「サイアム高島屋」があります。
アイコンサイアムというのは、タイ最大級と言われるチャオプラヤ川沿いにある巨大な高級ショッピングモールです。キラキラしている店内は、普段、田舎の漁村や山岳民族の村ばかり行っている私にとって、そのギャップに圧倒されます。
今年の5月のことになりますが、タイ南部ラノーン県で進む「マングローブ 林の再生・保全と地域住民の収入向上プロジェクト」(外務省 日本NGO連携無償資金協力事業)の現状や展望について、プロジェクト地で活動に取り組む住民グループのリーダーや事業の指導にあたる行政担当者が、日本での研修のために5月12日~16日まで来日しました。
研修の最終日の5月16日、「地球環境を考えるトークイベント2023春 マングローブとともに生きる~対話力が解決へ導く、タイ漁村22人の声~」をオンラインで開催し、日本全国のみなさんに見ていただきました。
なんと、このトークイベントをサイアム高島屋の社長さんがご視聴くださっていたのです。
せっかくいただいたご縁でしたので、オイスカタイのバンコク事務所のご近所さんでもあるサイアム高島屋さんにご挨拶に伺いました。
初対面の方に会うだけでも緊張する私。話し上手ならいざ知らず、相手が社長さんともなるとかなりの緊張でしたが、温和な方で、話に耳を傾けてくださり、タイ各地の活動から生まれた、ラノーンのマングローブ石けん、マングローブ茶、マングローブ塗り薬などに注目してくださいました。
そして「売り場に置くという協力ができるよ」という、とてもありがたいお言葉をいただきました。
高島屋さんらしい形で長く応援したいというあたたかい想いのあらわれでした。
タイ全土でも高級ショッピングモールとして有名なアイコンサイアムの高島屋さんに、ラノーンの村のお母さんたちが手づくりした商品が置かれるということは、作り手のお母さんたちの励みにもなります。何より、商品価値も上がります。
発売初日の7月30日、高島屋さんのご厚意で、バンコクに来ていた生産者のラノーンの女性グループのメンバーたちが自ら商品を並べることができました。こうして実際に店頭に並ぶまで、契約やバーコードの準備、商品説明の準備などが急ピッチで進み大変でしたが、高島屋のみなさんがとても親切で協力的でいてくださり、とてもありがたかったです。
10月現在、毎月の売り上げが2,000バーツ以上になっています。純利益にするとまだ小さな金額ですが、どうすれば売れるのかを考えるきっかけを作っていただきました。
そして新たな製品を置いていただけないか、再度、相談にうかがいました。
持参したのは、チェンライの森づくりのプロジェクトで生産しているハチミツとハチミツ石けん、ラノーンのカピ。
商品スタッフ5人と社長さんも対応してくださり、商品会議。何が売れていて、何が売れないかを分析し、改善策を練ります。「こういう商品の紹介をしよう」「映像を使ったらどうだろうか?」など、アイデアをたくさんくださいました。
さすが、販売のプロだなとありがたかったです。
そして、社長さん自らコメントしてくださり、
「月10,000バーツの売り上げを目指さなくちゃダメだ」とエールを送ってくださいました。
プロジェクトの資金を寄附してくださる応援はもちろんありがたいです。直接の寄附というカタチではなくても、こういったカタチの社会貢献もとてもありがたく思います。
月10,000バーツの売上げを目指して、プロジェクトのみんなと努力します。
タイのアイコンサイアムにおいでの際は、ぜひG階スーパーマーケットのレジ前のタイのお土産コーナーをのぞいてみてください。
レジのすぐ向かいに販売コーナーがあります
目印はこの看板