大変ご無沙汰しております。西日本研修センター の飯川です。
8月21日(月)~26日(土)に、西日本研修センター主催『オイスカふれあいの翼カンボジアツアー』を実施いたしました。目的は研修生OB・OGの活動視察で、OB・OGがコーディネーターを務める「子供の森」計画(CFP) 参加校への訪問もあわせて実施しました。今回は宮崎推進協議会から1名と高校生3名の計4名が参加。全員が初めてのカンボジアで、うち高校生2名は海外自体が初めてとのことでした。
1日目の午前は首都プノンペンにあるトゥールスレン虐殺博物館を訪れました。現地ガイドによる説明を聞きながら、博物館の展示物を見ていきました。博物館内には実際に使用された拷問器具や収容部屋、犠牲となった方々の顔写真などが展示されていました。衝撃的なものばかりが展示されており、とても心苦しいものばかりでしたが、当時のポルポト政権下の虐殺について知ることができ、今後同じようなことを繰り返さないことの大切さを学ぶことができました。
トゥールスレン虐殺博物館での視察
午後にはコンポンチャム州へ移動し、OB・OGが行っているCFP活動に参加してきました。この日はチュンプライ中学校で植林活動が行われ、マイサ、ニィヌン、クロニュン、ベインという4種の樹木を150本植えました。どの樹種も国内に元々広く分布していたそうですが、木材として利用するために伐採が進み、減少したとのことです。子どもたちとはお互いに言葉がわからず話すことはできませんでしたが、共に植樹を行うことで心は通じ合ったように感じます。
チュンプライ中学校 校長よりご挨拶
校長よりいただいたカシューナッツ
OBのヨンさん(右)から植樹方法の説明を受ける
書道作品のプレゼント(メーサ君)
その後、子どもたちが踊りを披露してくれ、一緒に踊って楽しみました。こちらからはソーラン節を少しだけ紹介し、参加者の高校生の一人が書道部に所属されていたので習字を披露してもらいました。最後に、飴やボールペンなどのプレゼント贈りました。
子どもたちとダンス
ホテルへの移動中、ある食材を食べに道端にある市場へ寄りました。そう、昆虫食です。渡航前から是非食べて来いと言われていた昆虫食。早速、タランチュラとコオロギを食べました。個人的にはタランチュラはカラッと揚げた鶏皮の触感、コオロギはエビのしっぽの触感で、意外とおいしかったです。後日談ですが、ネットで調べてみると、昆虫食が根付いた原因はポルポト政権下における食糧難によるものだそうです。一つの楽しみとして何気なく食べていましたが、こういった食文化にも背景があることを実感させられました。
昆虫食タランチュラ
飯川ももちろんいただきました
一方で、市場では子どもたちから物乞いをされました。非常に心苦しい場面でしたが、彼らのためには何もできませんでした。街中では出会うことがありませんでしたが、町から外れるとこういった子どもたちが実際にいることを目の当たりにし、少しでも彼らのためにできることはないかと改めて考えさせられました。
1日目の宿泊先は、BSDA(Buddhism for Social Development Action/オイスカがCFPを実施しているコンポンチャムを拠点とする地元NGO)が運営するHanchey Bamboo Resortに宿泊しました。現在BSDAでは、西日本研修センターのOGであるビーさんが代表を務めています。
VIDEO
ビーさんはこの動画に登場する3人目の女性です
Bamboo Resortでは、カンボジアで採れた竹を活用してコテージを作っていました。大変見ごたえのあるコテージで感動を覚えました。というのも大学院生のころ、管理放棄された里山の保全活動として竹林の伐採や活用方法を考えていた時期もあり、バンブーハウスという案も挙がっていました。実際に作ることなく、オイスカへ来てからフィリピン人スタッフがセンター内にバンブーハウスを作っているところを少しお手伝いさせていただいたくらいだったので、とても興味深く見学させていただきました。
竹を活用したコテージ
晩御飯はOB・OGと懇親会も兼ねて一緒に食事をし、大変楽しい時間を過ごすことができました。 1日目はカンボジアの歴史の一部に触れ、そしてこれからを担う子どもたちとともに活動して、カンボジアへの興味が俄然湧いてくる一日でした。ツアー初日でしたが、ワクワクが止まりませんでした。
OB・OGとの懇親会。手拭いをプレゼントしました
2日目に続く