皆さんこんにちは!
この度、2023年6月~2024年1月までの8ヵ月間、SOMPO環境財団のCSOラーニング制度より、オイスカ東京本部にてインターンをさせていただくことになりました、梅本彩香です。
幼いころから、植物を育てることや動物を愛でることが好きで、日本の四季のありがたさを日々感じておりました。環境保全、人材育成、国際協力に努めるオイスカで、この期間、人間と共生する自然の営みについてより深く学び、この感謝の気持ちを環境保護という形で、微力ながら自分にできることを模索し、実践につなげていければと思っております。これからどうぞよろしくお願い致します。
まず、6月から7月までの期間においての活動紹介をさせていただきます。この期間は、主にオフィスにて事務仕事のお手伝いをさせていただきました。ベルマークの仕分けや、広報誌に関するお仕事など、イベントや企画の根幹をなす事務の一内容を覗くことができ、よい経験となりました。
また、7月28日(金)には、初めての現場での活動として、「富士山の森づくり」の取り組みに同行させていただきました。この活動は、2007年から実施されているもので、虫害の発生により損なわれた森林約100haの早期再生を目指して、富士山に自生する5種類の広葉樹を植林したことから始まったものです。
今回赴いた目的は、2020年から3年間にわたって継続している現地のウグイスを調査するためです。この調査には、活動地におけるウグイスの生息数と森林環境の変化の関連を把握するという意味がありました。去年のインターン生のブログにも紹介があるように、ウグイスは藪を好みます。そのため、森の下草が育てば、ウグイスが住みやすくなるというように、森の成長過程をウグイスの生息数から知ることができるのだとお聞きしました。
また今回の取り組みには、森本先生(山科鳥類研究所の専門家)の指導のもと、オイスカ職員の5人の方々と共に参加させていただきました。毎年5月から7月の繁殖期の期間において、10ヵ所に設定されている定点で、鳴き声の聞き取りによる調査を行いました。赴く先々で、鳥や植物についての知識を教えていただき、そのおかげで鳥や植物についての親しみを深めていくことができました。
ウグイスの調査に行き最もよかったことは、終日自然に触れたことを通じて、生き物の偉大さを実際に感じられたことです。10ヵ所を回るごとに、異なる植林地の様子を見ることができ、森の成長とともに暮らす生き物の存在を感じることができました。
富士山が今の状態を保てている背後には、人為的に森を保護する方々の存在があります。人為的に保護しなければ、突然の自然災害の発生により、人命が脅かされたり、生態系のバランスを崩してしまうことになります。
例えば今回赴いた先でも、シカの増加に伴って、植えた苗木が食べられてしまうといった課題があります。プロジェクトでは、苗木1本ずつにネットを取り付けて植栽した木を守っています。人為的という言葉からは、環境破壊を連想することもありますが、今回見た保全の取り組み、例えば自生している樹種の中から選んで人が植林をしていること、ネットをかけて植えた木をシカから保護することによって森を守ることができ、富士山という世界文化遺産を守ることにつながるのです。その意味を理解することができる一日でした。
今回の活動にあたって、詳細な内容を送ってくださったスタッフさん、当日様々なことを教えてくださった森本先生はじめ職員の方々、貴重な経験を本当にありがとうございました。
最後に、古くから多くの方に愛されてきた日本の象徴とされる富士山が、この先もあり続けられることを願って、保全活動に尽力されているすべての方々に感謝を伝えたいと思います。最後までご覧いただき、ありがとうございました。