2023年4月27日

パプアニューギニアについて知りたい!食べ物についてお話をうかがいました。

  • パプアニューギニア
  • 海外スタッフ
  • みなさん、こんにちは。本部・海外事業部の山本です。

    スタッフブログに掲載されている「パプアニューギニア 日常生活に浸透する魔術体験談」から、ますますパプアニューギニアについて知りたいなと思い、今回は食べ物についてパプアニューギニア駐在代表の荏原さんにお話をうかがいました。

    にこやかにパプアニューギニアの食べ物についてお話してくださった荏原さん

    荏原さんがパプアニューギニアの料理として、一番に紹介してくださったのが「アイギル」です。アイギルはパプアニューギニア全体の代表的な料理というよりも、オイスカの研修センターがあるラバウルの調理法として知られているそうで、ラバウルの人がほかの地域に行くと「アイギルをつくってよ!」と言われることがしばしばあるようです。ラバウルの人にとってはソウルフードなんですね。

    アイギルは川の石を集めてくるところからはじまります。そして、集めてきた石を薪の上で60分ほど焼きます。夜だと、石が赤くなっているのがよくわかるそうです。赤く光る石、見てみたいですね。

    焼いた石は灰がついているので、一度水につけます。それから、たらいの中に熱々の石を並べていきます。そこに野菜、ココナッツミルクをいれ、沸騰させます。時々、中身をひっくり返したりしたあと、蒸気が漏れないようにバナナの葉でしっかりと覆います。そのまま15分ほど蒸して、完成です。

    アイギルは大勢で一緒に食べるのにはうってつけで、卒業式などのお祝い事があったときによくやりますが、日常的にもすることがあるそうです。

    野菜と肉をいれたアイギル
    バナナの葉で蓋をしたアイギル

    もうひとつパプアニューギニアの代表的な料理として紹介していただいたのが「ムームー」です。ムームーは、まず30㎝程の穴を掘り、そこで石を焼きます。その後、いったん石をどけて、豚の1.5倍の大きさの穴を掘ります。ムームーは豚をまるごと使うのです。

    堀った穴に焼いた石を敷き、その上に網を置きます。そこに内臓を取り除いた豚をいれ、豚の中に、焼いた石、ハーブ、野菜をいれます。野菜はキャベツ、タマネギなどのほか、アイビカやカラカップと呼ばれる葉物をよく使います。

    アイビカはハオクラ(葉っぱを食べるオクラ)で、実はつかず、葉を食べるそうです。葉はねばねばしていておいしいとのこと。ねばねばしているのはオクラと一緒ですね。

    カラカップはマラリアの予防になるので、現地ではよく食べられているそうです。ピーマンの葉によく似た、濃いダークグリーンの葉です。ちなみに、荏原さんはカラカップの熟した実を食べるのが好きなんだとか。甘くておいしいそうです。

    少し脱線しましたが、ムームーの話に戻ります。具材を入れた後は、バナナの葉を何重にもおきます。その上に、トタン板や一輪車、ブロックなどをのせます。犬が掘り返してしまわないよう、しっかりと閉じるためで、のせるものはなんでもよいそうです。

    4~5時間そのままにすれば、完成です。テーブルに乗せ、集まった人たちにいきわたるよう、切り分けて食べます。

    ムームーは卒業式や結婚式、現地の部族の集まりがあった場合など、特別なことがあった時にやるそうです。そのため、年に数回程度だということです。日常的にもやることのあるアイギルとは少し違いますね。

    また、ムームーは豚だけに限りません。魚のムームーもあります。キハダマグロのムームーの写真をみせていただきました。しっかりと何重もの葉に包まれていますね。

    キハダマグロのムームー
    アイギルやムームーの具材にもなるアイビカ

    アイギルとムームーは焼いた石を使って蒸す、バナナの葉を使うといったことが共通していますが、味付けも基本的には同じで、ココナッツミルクと塩で味付けをします。ココナッツミルクと塩というのがパプアニューギニアでは基本となる味だそうです。

    主食となるのはバナナやタピオカ、サツマイモなどが多いですが、これらをココナッツミルクと野菜と塩で煮て食べるのが普段の食事なんだそうです。

    また、主食として、最近は米を食べることも増えてきたといいます。1日に1回くらいは米を食べるということでした。子供たちは米が好きなようで、「米が食べたい!」ということもあるそうです。

    今回はパプアニューギニアの食べ物についてお聞きし、有名な料理から日常的な食事の様子まで、いろいろなお話を聞くことができました。なかなか日本では食べる機会も少ないと思いますので、家庭用のレシピに挑戦してみてもよいかもしれません。

    実は、ここに書いたのはほんの一部で、豚のこと、魚のこと、果物のこと、マーケットのことなど、まだまだおもしろいお話がありましたので、それはまた別のブログでご紹介したいと思います!

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