本部・啓発普及部の倉本です。
報告が遅くなってしまいましたが、5月12~16日、タイ南部ラノーン県で進む「マングローブ林の再生・保全と地域住民の収入向上プロジェクト」(外務省 日本NGO連携無償資金協力事業)の活動に取り組む住民グループのリーダーの皆さんの訪日研修に同行してきました。
タイの皆さんにとっては、ラノーンからの移動を含むと、11~17日の一週間に及ぶ長い研修日程。体力を使う実践的な内容も含む盛りだくさんのスケジュールで、ただでさえ慣れない日本での滞在の中、お疲れが出ないだろうかと心配になることもありましたが、皆さん最終日まで笑顔で研修に臨まれていました。
毎日夜には、一日の研修を振り返るミーティングを行っていました。15日の夜には、翌日に控えたトークイベントの発表に備えて、話す内容を入念に準備する様子もみられました
研修の様子についてはこちら☟のブログで紹介しているので、私は研修モード以外のタイの皆さんの様子を少しご紹介したいと思います。
タイ・ラノーン訪日研修日記①/②/③
皆さんは、本当にどんな時でもにこやかで、タイの言葉が分からない私にも、アイコンタクトや身振り、簡単な日本語とタイ語でフレンドリーにコミュニケーションを取ってくださいました。
ちなみに私が話せたタイ語は、「サワディーカー(こんにちは)」「コップンカー(ありがとう)」「ヌン、ソン、サン(1、2、3)←写真を撮る時にたくさん使いました」「アローイ!(おいしい)」だけでした……
特に、食事の時間では、近くで落ち着いてやりとりできることもあり、一番皆さんの素の表情を見ることができたように思います。
日本での食事は、皆さん「おいしい!」「アロイ!」とおっしゃっていましたが、やっぱり辛さが足りなかったようで、国から持参してきたプロジェクト生産品の辛さの効いた加工食品をつけて食べたり、スパイスやレモン汁、その場にあった調味料を混ぜて、オリジナルの甘辛ソースを自作されたりしていました。どちらも味見させていただきましたが、とても美味しかったです。
そうして少しずつやりとりをする中で、「ラノーンにもおいで!」「私の家でホームステイしても良いよ!」と声をかけていただき、これはぜひ出張に行かねばという気持ちを強くしました。
これまでたくさんの日本人ボランティアがタイに訪れて、ホームステイをしていますが、一度訪問するとタイのファンになって帰ってくる方が多い印象で、きっと今回のラノーンの方々のような素敵な笑顔でホームステイ先の方々が朗らかに迎えてくださっていることも大きいのだろうなと想像しました。
「笑顔」といえば、研修最終日に行ったトークイベントで、漁師で島民グループの事務局長を務めるスチャートさんが、「笑顔は協力のシンボルで、友情のシンボル。そして成功のシンボルでもある」とお話していました。
スチャートさん
スチャートさんは、訪日研修2日目の海岸林再生プロジェクトのボランティアで、言葉が分からない中でも日本人のボランティアと笑顔で協力して作業をすることができたことから、このことに気づいたと言います。
これを聞いて、訪日研修に限らずこれまでのプロジェクトでの体験があってこそ、そう感じられたのだろうなあと思いました。
笑顔があるからこそ皆で協力でき、成功するともっと笑顔になる、周りの人たちも笑顔になる。
このプロジェクトがそうであるように、国内外のスタッフ、プロジェクト地の人々、支援者の皆さまと共に、一層「笑顔」を大切に今後も活動に取り組んでいきたいと思います。
トークイベントの様子はこちらからご覧いただけます↓
マングローブとともに豊かに生きる~対話力が解決へ導く、タイ漁村22人の声~【地球環境を考えるトークイベント2023春】2023年5月16日
私のお気に入りの一枚。閖上朝市での競りに、皆さん本当に楽しそうな笑顔で参加されていました(狙い通り、たくさんのお菓子を競り落とすことができました)