本部・啓発普及部の吉田です。
いま、今期2回目、四国TCと支部に5日間の予定で出張中です。毎日草刈り機を使っています。オイスカの畑以外でも、小坂池水利組合員約20名と研修生たちと共に、池と、役目を終えて埋め立て地の草刈りに加勢しました。海岸林では「プロ以外は手工具」との原則があるので、林業の免許を持っていても草刈り機は使えません。
「海岸林再生プロジェクト」では、コロナ禍の2年、プロは変わりなく仕事できたものの、ボランティアは中止、もしくは宮城県民のみでの実施が続き、それまで年間2,000人を受け入れてきていたのですが、270人(2020年度)、310人(2021年度)に激減しました。ですが、今年は4月~6月ですでに300人を超えました。県内外からの個人・企業参加のほか、オイスカ豊田推進協議会、佐賀推進協議会・佐賀県議会議員、産別労組の化学総連が、葛と格闘してくれました。
ですが、まだ大手を振って募集できる状況になく、7月30日(土)の公募ボランティアの日は定員50名の半数。宮城県内の縁のある皆さんに「Help!」のメールを送ろうと思っています。
⇒最近の海岸林HPブログ
林業で草刈りと言えば、7月~9月、引っ張っても10月上旬が勝負。それ以外の時期は意味をなしません。とくに葛や藤などツル類、侵略的外来種のニセアカシアなど我々の天敵は、「土用の丑の日」前後の刈り取りが最も効果があります。
葛は「一度出てきたら駆除まで7年」「夏1日にツルが1m伸びる」とも言われます。 7月30日(土)はまさに刈り取り最適期。去年のこの時期、わずか10人で葛を刈った場所は、1回で壊滅に成功。いまのところ復活していません。2014年の初植栽以来ずっと、全国のどこよりも葛と闘ってきたので、他のようにモンスター化はしていません。ですが、100haすべてで壊滅させるのは非現実的。造園と造林は違います。「潔癖造林」は私たちの目指すところではありません。今年のボランティアの重点ゾーンは、本数調整伐をしたため林内に入りやすい2014年植栽地16ha。プロとボランティアの持ち味と能力を活かした分業で取り組みます。
私自身の名取出張は、2011年以来300回を越えました。いままでよりも出張回数は減らしています。いつか、オイスカとして、このプロジェクトを地主の国・ 県・市に返還する日が来ますが、それまでにあと200か300回は出張するのかもしれません。間伐(本数調整伐)に着手しましたから。加えて、年を経ながら、戦う相手が替わります。最初はツルマメ、次に葛。この後は・・・。滞水との闘いはまだまだ続きます。最強最大の敵、マツクイムシ病もいつか押し寄せてくるのだと思います。
週末から、タイ南部ラノーン県のマングローブ現場に駐在する仲間が、名取に来ます。今期、私もその現場に行きます。来年は、タイの離島の村人が宮城研修できるよう検討を始めました。
最後にアナウンスです。
宮城県民の高校生・大学生向けに、書籍「松がつなぐあした」の読書感想文コンクールを告知しました(主催:IBEX Airlines・オイスカ、協力:サントリー東北サンさんプロジェクトみらいチャレンジプログラム)。入賞者は、佐賀と福岡の海岸林に行けます。
詳しくは⇒https://oisca.org/kaiganrin/2022/07/19/dokusho/
イキのいい若い衆と出会いがあるといいなあ。