名取市閖上(ゆりあげ)地区の今
プロジェクト担当の吉田です。
私の地元の自治会長が、ここの出身です。
PTA会長として寄附金は頼む、挨拶は頼む、イベントの焼きそば600人前も頼んで、昔の話もよく教えてもらう。
そんなお付き合いをさせていただいています。
ANAの従業員で仙台空港に勤務し、昨年の震災後の「濃霧」の様子を教えてくれたり、時々事務所を訪問してくれたりする方も、先日の世界銀行・IMF総会公式サイドイベントでお世話になった企業の広報室の方もここの出身です。
昨年5月、ここの海岸林も調査し、名取市北釜と比べて、今後の植栽に「盛土」が必要と独自でも結論を出しました。
震災前にどんな街だったのか、まだよく理解するゆとりは今の私にはないのですが、いつかそういう時が来る気がします。


第1次防御ラインの堤防高7.2m 写真奥が元の閖上小学校
第2次防御ラインの堤防高6.0m
写真は、その内側の宅地かさ上げ高5.0mの見本
盛土の姿が見えてきた
11月4日に林野庁が主催する海岸林再生キックオフ行事会場の仙台市荒浜に行ってきました。
当日はオイスカのトップが招待されており、皆様に代わって、
地元の小学生とともに植栽をさせていただきます。
海岸線からおよそ600m。 相当内陸に入った国有林の「跡」です。
産業廃棄物とその清掃に関する法律(通称:廃掃法)に沿い、およそ3haに、 ダンプ10,000万台分の「震災由来」の土と購入土(山砂)が高さ2mで築かれていました。
防風垣は県産材の杉丸太。現実に大造林を行うときは、形状が少し違うかもしれません。
ですが相当な量だと作業している方が唸っていました。
工事は最終段階と言ってもまだ途中。 私にとっては、千葉県九十九里浜、大網白里で見た 盛土上の植栽現場とイメージが重なりました。
今年の種子は凶作ではないか
吉田です。 先週、名取の山、広葉樹の伐採現場に行って種子の様子を見に行きました。 稲刈りも終わり、すっかり秋の気配です。
昨年の猛暑が影響したのかもしれません。 (前年の気候が影響するのだそうです) クヌギ、コナラ、クリ、ヤマザクラ等の50年生の立派な森でしたが、 ものの見事に種が付いていません。 残った海岸林の桜の種も初夏になかったので予感してました。
ここには獣という獣はみんないるそうで、熊も、カモシカも。 名取にはそんなところもあるのですね。 マムシはたくさん。ちなみにどんぐりは「即」拾わねばなりません。 案外大変なんです。すぐ虫や病気が入ります。リスも来ます。 拾ったら水に一晩漬け、消毒し、一冬冷蔵庫。 今年は熊がムラに降りてくるでしょうか。 残念ながら、クロマツ種子は大凶作。 来年春の播種量は今年春と同じ規模になりそうです。
倒伏木の片づけ開始
吉田です。
被災した木はキレイに片づけられるとお伝えしましたが、
いよいよ始まりました。いとも簡単に整理整頓されてゆくことでしょう。
現場に従事している方は、頭と体が同時に動く人ばかりですから。
なにせ早いんです。それがプロです。
「ゲーセン」にUFOキャッチャーってありましたよね。
私はゲーム嫌いでやったことはないのですが、
この「クラップル」の操作は面白いんです。
むかし、TVチャンピオン「全日本木こり選手権」(第2回は聞いたことがない)で、
巨大積木を積む競技がありました。

今回の出張ではチェーンソーの音や、グラップル(写真)を見ることが多く、
復興の現場が止まっていないことを感じるとともに、
元林業労働者としては、自分でやりたくてやりやくて。
(前にいた会社では先輩がたくさんいて、なかなか触らせてもらえず
皆が昼寝している昼休みに練習したり。社長に見つかって怒られたり)
ここ最近ずっと悩まされている胃痛から解放されました。
今日は邪魔になるといけないから遠くから見ました。
この者は毎日毎日現場を見ていると思います。

ご当地看板 「香川人は、うどんも海岸林もセルフ好き?」
吉田です。
香川出張前にネット検索していたら、土木学会四国支部の
「津田の松原」に関する記述がヒットしました。
その記事を読んで、直感でこれは行かねばならないと。
そこで見たもの・・・
海岸林の管理もセルフにて。この発想には感心しました。
防災林的機能を重視される巨大な海岸林では、今の時代に「落ち葉掻き」まで追いつかないのですが、
各地で落ち葉を堆肥化する努力は行われています。
落ち葉掻きをしないと、土壌が良くなりマツの競争相手が次々生まれます。
その森をどう仕立てるのかという目標によって管理方針は異なります。
ここでは、天橋立や気比の松原のように、景観維持が求められる森だからこそ、松葉掻きが求められるのだと思いました。
市民に親しまれるための、ちょっとした工夫が随所に見られ、とっても参考になりました。
例)吟行ポスト(短歌・俳句・川柳)by文化協会
クロスカントリー大会 by陸上競技協会・体育協会
子どもたちのための遊具
昔遊びが書いてあるベンチ などなど
吉田です。
香川県で開催された「第20回オイスカ四国の集い」で講演の時間をいただき、
500人を前に「海岸林再生プロジェクト」についてお話をしてきました。
そして、いつものように出張の折は海岸林を視察に。
今回は、観音寺松原(観音寺市・琴弾公園)と津田の松原(東さぬき市・琴林公園)。
ともに白砂青松100選に入っています。
観音寺松原では、落ち葉掻きをしていたシルバー人材の方たちから貴重な話を伺うことができました。
10数年前の高潮、松くい虫対策、落ち葉掻き後は堆肥化されること、シルバーの勤務体制、海浜植生、干潮時の干潟のこと。
そして、後背地の農業について。
疎になった所の植栽は、枯死が目立ちました。
推測するに、植えた苗が大きすぎたのではないかと。
カラダに対して根の張りがついてこれず、
乾燥著しい海岸林の環境に対応できなかったのでは?
津田の松原では、樹齢600年!!という約400本の巨木群。遠足で来ている小学生。
市民に親しまれるための数々の工夫。
鎌倉時代に防風林として造成が開始されたそうです。江戸時代には「十二里」あったのが、開発のために3分の一になったようです。
これらの森が存在する理由は、東北の海岸林とは少々違います。瀬戸内海に面しているので、風力も砂粒の大きさも違います。
しかし、植林の10数年後、20年後の森の姿をイメージに落とす上で見るモノ一つ一つが非常に参考になりました。
香川全土では、ナラ枯れはまだですが、松くい虫の被害が目立ちました。
海岸林も然りです。
ANAすか隊 仙台空港 空の日に参加するの巻 後編
みなさま、こんにちは。
ANAすか隊の庄司です。(ANAすかとは…前編を是非お読み下さい)
前編でご紹介したように我らANAすか隊は、10月7日に仙台空港 空の日に参加して参りました!!
活動の内容は
①色づけした松ぼっくりの傘を使って飛行機の貼り絵を作ろう!
②海岸林再生プロジェクトの募金をしてくれた方にカラフル松ぼっくりをプレゼントしよう!
この2点です。
さて、当日の朝、ANAすか隊とANA仙台空港スタッフは集合し簡単な打ち合わせを行いました。
しかし、当日になって予想外のハプニングが発生!!
ANAすかイベントを行う場所が予定より奥まった位置にあり、海岸林再生プロジェクトのブースに足を運んでくださる方が少ないという非常事態が…。
隊員たちに焦りの色が出てきました。
それでもお客さんを獲得しようと
手にイベントのポスターを持ち、人通りの多い場所に出向き、ANAすかブースの宣伝活動を行いました。
その結果、徐々にANAすかブースに人が集まり始め、隊員たちは一安心。
企画していた貼り絵は午前中に完成し、接着剤が乾き次第展示をしました!
午後になりプロジェクトの募金ブースを目立つ場所に移動する許可をいただき午後からは募金活動に力を入れることとなりました。
隊員は募金箱を手に取り、募金をしてくれた方に好きな大きさの松ぼっくりを選んでいただき、約300個用意していたカラフル松ぼっくりは午後3時にはすべて配り終えることができました!
ちなみに募金箱は飛行機の整備に使う「オイル缶」を使用し、前編で紹介したカラフル松ぼっくりのラッピングに使われているモコモコのリボンは飛行機の床のカーペット(未使用)の切れ端を細く切って使っているんです♪
今回の集まった募金はもちろんオイスカさんに寄付いたします。
今回、反省する点も多々ありましたが、今回の活動を通じて
募金してくださるお客様のあたたかい気持ち、笑顔に触れ合うことができ
私たちスタッフの笑顔も皆一段と輝いていました。
来年の仙台空港「空の日」も是非参加したいと思います。
来年はもっと準備期間を長めに取り、空の日の目玉イベントになるようなものを考案したいと思います。
来年の仙台空港 空の日をお楽しみに~♪
9月に育苗場に取材に来てくれたカメラマンの梅村さんが写真をたくさん送ってくれました。取材のあった日は海岸林踏破ツアーを1週間後に控え、畑の草むしりをしていました。 農家の人たちは普段、照れもあってか、あまり写真には写ろうとしません…。 今回のようなプロが撮ってくれるときは、渋りながらなんとか写ってくれます。 それに、年齢を重ねると自分が映った写真も少なくなっていくものかなと思います。 写真を撮られる機会も減るでしょうし、今は自分で現像することも少なくなっていますね。 だから、こういう写真をきれいに現像して送っていただくととてもありがたいです! 農家の皆さんに写真を配ると、やはり照れくさそうに喜んでくれました! いい記念になったと思います。 貴重な写真、ありがとうございました。




















