昨日ご紹介した写真は、先々週視察してきた北海道・襟裳岬海岸林のもの。

再生に至る苦闘の歴史は2003年にNHK「プロジェクトX」でも放映されました

再生に至る苦闘の歴史は2003年に
NHK「プロジェクトX」でも放映されました


1年以上前に「学校林・遊々の森」全国こどもサミットin北海道の開催が決まり、「その帰路に、襟裳岬国有林は必ず見て帰る!」と思い続けていました。想像をはるかに超える過酷な環境の中で、海岸林造成ノウハウを一から積み上げてきた当地には、多くの示唆をいただけると信じていました。
①治山技術(海岸林造成技術)の変遷。特に近年の状況
②「えりも岬のみどりを守る会」の運営 (すなわち、地元住民や関係組織がどのように長期的に関わっているか)
③昭和28年からの全てに関わった地元の漁師の方々へのヒアリング
これは捨てがたかったですが、上記①②だけでも精一杯。
将来きっとご縁があると思って、今回は見送りました。
この視察の実現にご理解をいただいた北海道森林管理局、
我々の全ての質問に120%答えて下さった日高南部森林管理署・えりも治山事業所、
えりも町、ひだか南森林組合の皆さま。
オイスカ本部事務所の一部の引っ越しの最中にもかかわらず長逗留を認めてくれた
我が職場にも、心から感謝しております。
現場に関わる方は、まさに本物の方たちと感じました。

この写真、見てください!

2013年8月19日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

ある海岸林を視察してきました。
その際にいただいた資料などにある約60年前の写真です。


“沙漠”と呼ばれたこの地域での困難を極めた緑化は、本格的に植栽が軌道に乗るのに20年を要し、事業着手から60年たった今も海岸林造成が継続されています。
我々にとって、目標にすべき存在に違いありません。技術はもちろん、特に、「人と森」との長い関わりという点で。
住民の関わり度合いは驚くばかり。関係団体の連携は見事という以外ありません。国有林は地域に雇用を生み出しています。
明日からのブログで視察で学んできたことをご紹介したいと思います。
各方面に対して存分にフィードバックするのが、視察した者の務めだと思っております。

クロマツ苗と浅田真央さん

2013年8月16日( カテゴリー: 本部発 )

北海道の出張の前半は、7回目の「学校林・遊々の森」全国こどもサミット。
全国から学校林や、国有林を活用した学校教育の制度「遊々の森」で
森に親しむ子どもたちと一緒でした。
「学校林・遊々の森」全国こどもサミットin北海道
http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/sidou/kodomo/
毎年、目を見張るような発表に出会います。
「子どもって凄い!」と感動します。
子どもらしい子どもに、今年も会うことができました。
全国の海沿いの学校では、「海岸林が学校林」という学校もあります。
シンパシーを感じます。福井県のあわら市立波松小学校では、
北潟国有林(約40ha)を活用した学校教育が行われており、
育苗から植栽、育林を行い、総合学習のみならず、各教科でも森が活用されています。
そういう学校もたくさんあるんですよ。
マラソン大会をやるとか、体育の授業でクロスカントリーをやるとか、
地元の素材を活用した羨ましいばかりの学校です。

私が浅田真央さんだったら

私が浅田真央さんだったら(笑)
自分のスケートに例えられて嬉しいだろうなー


波松小学校はクロマツの育苗もやっています。僕らと同じマツの苗を日々観察しているのですが・・・・・・子どもの感性って素晴らしいですね。
代表の女の子たちはクロマツの苗を見て何に例えているか?
「浅田真央さんがスピンしているようです」と。
名取市海岸林再生の会のTさんが、たくさんのクロマツの苗を「被災地の皆がバンザイしているようだ」と言ったことを思い出しました。
受け売りでない、自分なりの表現を堂々と言えるって素晴らしいですね。
その感性や、心の豊かさに感嘆しました。
名取の海岸林再生においても、いつか学校教育と結び付けたいと思いますが、今はまだ、それができる段階に双方が至っていないと思っています。物事には順序があると。口当たりの良い「協力」を語るわけにはいきません。ですが、地元の子どもたちに「本物の参画」をしてもらうのは、名取市海岸林再生の会、オイスカ関係者一同の共通の目標です。そのためにやっているともいえます。
名取でもいつか、海岸林再生を通じて、子どもたちの豊かな感性の一端を垣間見て感動する日が来ると思います。いつの日か必ず。
「被災者みんなが万歳しているようだ」と、昨年6月頃、地元の方の人間味あふれるこの言葉をライブで聞きました

「被災者みんなが万歳しているようだ」と、昨年6月頃、
地元の方の人間味あふれるこの言葉をライブで聞きました

久々、ブログのお休みをいただきました。
北海道に1週間出張してきました。
海岸林再生プロジェクトの将来ために、
Pricelessな財産を得ることができました。

7月26日、ニコングループ社員の手で草取り

7月26日、ニコングループ社員の手で草取り


HPトップに既に記載している通り、9月21日(土)終日、 第一育苗場にて草取りボランティアを募集しています。
http://www.oisca.org/kaiganrin/1263
たまらないほど残暑厳しい中ですが、名取市海岸林再生の会の農家の方たちと、 休み休み、おしゃべりしながら、来年わが手で植えるかもしれないクロマツを愛でつつ、口も手も動かしながら、草、抜いていただけませんか?
もし、年に一度しか宮城に来れないとすれば、こういう草取りこそ、 地元の方や、裏方と、言葉を交わす時間がたくさんあると思います。
遠方から来る人もいるでしょう。
一同、「一期一会」のつもりでお待ちしております。
でも、育苗場での草取りは2020年までずっと続きますから、
どうぞご無理なく。
ちなみに私は草取りがなぜか好きです。
子どもの頃から、少年野球でも、大学までのソフトテニス部でも
チーム運営に草取りはつきものでした。ちゃんとしないと後が大変でしたから。
今は本当に時々、育苗場で地元の方に混ざらせていただくのですが、
この時は、ただ一心になれるんです。
でも、こういう作業に来て下さる人がいるのなら、
我々にとって本当に嬉しいのです。
6月14・15日、全国からの支援者視察ツアーでも草取り

6月14・15日、全国からの支援者視察ツアーでも草取り

お盆休み

2013年8月12日( カテゴリー: 本部発 )

お盆休み関係なく働いている方もたくさんいらっしゃると思いますが、
今週、しばらくこのブログはお盆休みとさせていただきます。

表紙写真は2シーズン目のクロマツ


ブログが更新されなくてさびしいという方がいらっしゃいましたら、今月号の月刊「OISCA」(8-9月合併号/年次報告書)に掲載している「海岸林再生プロジェクト」の特集記事をじっくりご覧いただければと思います。
束の間のお盆休み後は、担当の吉田が北海道で見聞きしてきた海岸林再生の取り組みなど、じっくり報告いたします。

DSC_0031 small■宮城県/匿名
「海岸林再生プロジェクト」に思う
・4月19日にクロマツ苗の移植作業に参加させていただきました。OISCAの広報を通してこの2年間、名取の海岸にクロマツ林を再興する作業がその初発から多くの苦労と困難を伴うものであったことを存じてはおりましたが、現地で詳細にその経緯を伺い、実際に作業の一端に関わる体験をさせていただいたことは、震災復興の進捗状況を身をもって認識する貴重な機会となりました。同時にこの地で仙台藩政の初期から4 世紀にわたり受け継がれてきた先人の植林の営みに思いを馳せることにもなり、わずか1日ではありましたが、ほんとうに得難い体験でした。
・OISCAの進める海岸林再生プロジェクトは失われたクロマツ林の再興と同時に名取の被災農家の暮らしの再建を支援する取組みでもあることは、地元新聞でも何度か報道されています。ただし、一般的にはいまだ他の被災自治体で進行する植林事業と変わらない認識でとらえられていることは否 めません。そうした点で、可能であれば、作業に従事する農家のみなさんの暮らしぶり、その変化の有無などを伝えていただく機会がさらに充実すればと期待いたします。
・当日おいでになったOISCAの若いスタッフのみなさんからは、海外でのボランティアの体験や、日本の政治や文化の現状に並々ならぬ思いを抱いていることなど伺い、強く印象に残りました。OISCAの 立ち上げた活動が名取の地で世代や国を超えて多くの人々の出会いと交流をもたらしていることも意義のあることでしょう。こうして築かれた交流関係が名取市の今後の街づくり、市政運営を活性化させる、なにがしの仕掛けとなることに期待を寄せるものです。

■東京/報道関係者
IMG_4692 small私を含めて海岸林を単なる「景色」としてしか見ていなかった多くの人々に、海岸林再生事業は「なぜそこに林があるのか」、「どのように周辺の人々の暮らしを守ってきたのか」を教えてくれました。またその林を再生する ために、どれほどの年月と労力、そして資金が必要かを知らせてくれました。
何から始めていいかも分からない、途方もないプロジェクトであるが故、そのプロモーターでありネットワーカーであるオイスカさんには、ただただ敬意を表します。この事業は、これから何十年に もわたって、様々な作業にかかわっていく人たちを育てる、壮大な人材育成プロジェクトでもあります。
国内のみならず世界中で理解と共感を得ることができる事業だと確信しています。

私は被災地出身、両親が海岸林再生の会のメンバーという環境にあり、他の皆さんとは少し異なった視点からオイスカさんの活動を捉えているかと思います。
海岸林再生プロジェクトは海岸林という一つのオブジェクトに対する限定的な 再生ではなく、裾野の広い大 きな意味を持った再生プロジェクトだと考えています。被災農家で考えれば生活(収入)の再生、コミュニティの再生、生きる活力の再生など、プロジェクトが多方面での“再生”に良い影響を与えていると思います。
また“再生”をもう一度“育む”という言葉に置き換えるとすればいつもおっ しゃっている「オイスカは人を育てている」という言葉こそオイスカさんの成されてきたことの意味を表しているような気がします。
私自身もこのプロジェクトに育てられた一人です。
会社組織に属しながら両親らの活動を応援できる環境にいることを有り難く思 うと同時に、応援の活動を通じて日常業務では学び得ないたくさんのことを学ばせていただいています。
また、海岸林再生に多くの時間がかかるように、被災地の復興にも同様に多く の時間が必要となります。多くの被災地支援活動が短期的な活動であるなか、10ヵ年計画という長期プロジェクトである時点で社会的意義、社会に対するメッセージを含んでいると思っています。被災地の復興には多くの時間とお金がかかるという事実を、一つのプロジェク トというゴールを明確にしたわかりやすい単位で明示していると考えています。
オイスカさんのこれまでの取り組みには非常に感謝しております。
個人的な話ではありますが、両親との絆を深めたのは紛れもなくこのプロジェ クトです。このプロジェクトがなければ親孝行の機会もきっと自分では見つけられず、今いるANAすかの仲間たちとの出会いもなかったと思います。そう考えると感謝せずにはいられなくなってしまいます。
細々ではありますが、これからも応援させて頂きますのでどうぞ宜しくお願い いたします。
IMG_4231_R small

■宮城/報道関係者
大抵の人にとって、気が付いた時には海岸林は存在していたでしょう。自然景観の一部として。
震災で流失してしまったからこそ、初めてその存在を知り、目を向けるようになったという方も多いのでは。
祖先が植え、人間を守った海岸林を、再び育てる。しかも そこには数十年、数百年という時の流れがある。
プロジェクトはそれ自体、雄大さとロマンを感じさせます。
一人一人の人間が、一本一本の苗木を植えていくことから 始まるというのもいいですね。
これからも多くの人間を巻き込んで進めていってほしいと思っています。
プロジェクトに参加する人は、黙っていてもその意義を理解している方々と思いますが、
土地の歴史や風土と合わせて海岸林を紹介するデータがあると、より深みが増すでしょうね。
その時しか参加できない人もいるでしょうから、1回1回の活動を大事にしてもらいたいと思います。
 

■東京/会社員男性
<社会的意義について>
IMG_4243_R smallグループ企業全体に呼びかけられた企画に、共にボランティアとして参加した方から「壮大なテーマである印象を感じた」と感想をいただきました。
私も非常に大きなプロジェクトであり、社会的意義のあるプロジェクトであると強く感 じています。また、日本の中では中規模の空港ではあるが、戦略的に重要な仙台空港の近 隣であることが、社員としては壮大ながらも親近感の沸くプロジェクトとなっており、仙 台空港や東北に関わりのある社員の多くがボ ランティア企画に参加しているのも事実です。
一 方で、仙台・東北にあまり関わりのない方にとって社会的意義があるのかどうかが今後の課題でもあるように感じています。事実、関わりのない方からすれば壮大ではあるものの身近に感じることは難しいのかもしれません。社会的意義をそうした人にもうまくア ピールすることがことができれば社内でも広く募金活動を展開 したり、そこ から派生した新 たな取り組みも行えるのではないかと考えています。
<活動の進め方について>
これは社内の進め方としての課題かもしれませんが、今後の活動の中では本プロジェクトにど こまでどのように関われるのかを見出さなければいけないと感じています。これまでの取り組みの中で、ボランティア活動に関する社員の意識の強さを非常に強く感じました。
一 方で、非常に意欲はあるものの、日々の仕事内容はかなり特殊なものが多いため、言うなれば活動に当って何か実用的なスキルを持ち合わせているわけではありません。「知っている」「行ったことがある」程度の経験だけでなく深い知識やスキル、経験を蓄積しなければな らないとは思いますが、同時に、せっかく意欲があるのだから技術的には素人レベルでも違った形で支援できる方法はないかを検討し、意欲をうまく吸い上げて活かしていくことが必要です。
もしかすると、そうした観点で取組みを継続して行くことができれば、事業成果としてだけではなく、逆説的に復興支援という形で社会的な意義を持たせることができるのではないかと感じています。
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