本部・啓発普及部の林です。
今回のボランティアにはちょっとめずらしい参加者3名がいました。
1968年にオイスカの研修生としてインドから来日したジャイトリさんは、
長年インドと日本の懸け橋となり、ビジネスマンとして活躍していましたが、現在は
アメリカに移り住んだ子どもさんたちの誘いもあり、アメリカで生活をしている78歳。
このジャイトリさんが「オイスカ精神を孫たちにも学ばせたい」と約1ヵ月、2人の孫を
連れて来日し、オイスカの活動拠点がある静岡県や愛知県を訪れ、最後の研修地として
名取にもやってきたのです。
背の高い17歳のお孫君たち。大学生になると、今回のようなまとまった時間も取れないだろうからと、高校生の今が来日のチャンスと、おじいさんに連れられて来日したのだそう。
1人はシカゴ、1人はラスベガスに住んでいるというお孫君たち。普段はこんな作業をしないという2人でしたが、松の葉のチクチクをものともせず、松林の中に突入。最初はなかなかクズが見つけられませんでしたが、発見すると「あった、あった」と喜び、「こっちにたくさんある!」「そっちに根っこがつながってるから刈ってくれ!」などと2人で協力しながら楽しく作業をしてくれていました。
一方のジャイトリさん、最近脚の手術をしたとのことで、歩くのがちょっとつらそう。
バスの中で休んでいたらいいと何度もいったのですが、「孫たちが作業をしているのに、自分がさぼる
わけにはいかない」と、松林の中には入らないものの、現場に来て、彼らの様子を見守っていました。
お孫君たちが「バパ」とおじいちゃんに声をかけながら、フェンスを越えるときに2人で抱えてサポートしたり、防潮堤に上がるときに2人で支えていたりと、優しく手を貸している姿がほほえましかったです。
最後、「木を植えるのはもっと単純なことだと思っていたけど、こんなふうにずっと管理を続けていかなければならないということが分かった。そこに大勢のボランティアが関わっていることを知ることができ、今日は一緒に活動できてよかった」と感想を語ってくれました。
右の彼は、7年ほど前にも一度おじいちゃんにこの地に連れてきてもらっているのだそう。その時にはわからなかった海岸林の存在意義も理解できたよう。
これからはおじいちゃんに連れてきてもらわなくても、自分たちの力で日本に来て、「海岸林再生プロジェクト」のボランティアにも来てもらえたらいいなぁと勝手に期待しています。