水と有機物
広報室の林です。
小さな溝の両脇にあるクロマツが
菜の花かタンポポのように見えるのは私だけでしょうか?
ほら、なんだか下の葉が緑で
上が黄色で……。
ここは、背の低い雑草に覆われていたのですが、溝を掘った時の土を
クロマツの周囲に置いたため、その雑草が見えなくなったところ。
でも、マツの根本の部分から少しだけ草が顔を出している状態。
拡大するとこんな感じ。
マツの葉が黄色くなってしまっているのが花に見えたのです。
中央の写真、土が黒いヘドロのような状態なのが分かりますか?
これを見て指導員の佐々木勝義さんが言いました。
「ここのマツが苦しんでるのは、水が多いだけじゃないんだな。
ヘドロになっちゃってる。臭いもするでしょ。
普通、山砂は無機物なんだけど、ここは有機物があってヘドロ化してる。
酸素もない状態だから苦しいんだな」と。
そこで作業をしていた方からは
「うん。作業してる時、臭かった~」との声が。
臭いは別として、海岸の乾いたさらっさらの砂浜に育つ
クロマツにとっては、本当につらい状況なのだろうと思います。
国内外で長く農業指導に携わるオイスカの先輩方は
土づくりに長け、土の改良・改善のために働く微生物なんかにもとても詳しい。
でもそうした勉強・経験をしてこなかった私には、この土をどうしたら
改善できるのかといった考えがまったく浮かばず、
かれこれ四半世紀もオイスカにいるのに情けない限りです。
(長くフィリピン、バングラデシュ、ミャンマーなどで指導をされている
80代のO先生が「微生物を扱う人は精神を整えることが大事」と話をされたメモを発見。
私の精神状態では微生物に正しく働いてもらえそうもありません……)
それでも皆さんが水を抜いてくれたことによって
花のような黄色になってしまったクロマツも少しずつ元気になることでしょう。
皆さん、ありがとうございました!