今回の海岸林の“ひと”は大槻壽夫さん。

大槻さんは、活動に長く携わっているベテランボランティアの1人。
活動中は、誰よりも真剣に海岸林と向き合い、黙々と作業をこなす大黒柱です。
その一方で、普段は素敵な笑顔で現場を明るくしてくれる、なくてはならない存在です。

〇プロフィール

昭和17年生まれ。福島県福島市出身。

昭和38年にお菓子業界に入り、仙台、盛岡、青森、東京など各地での暮らしを経て、42歳のときに宮城県に移り住み現在に至る。移住と同時期に畑仕事もスタート。その後、別の機械系の会社で75歳まで働き、現在は畑仕事を続けながら生活している。

〇オイスカとの出会い

オイスカと初めて出会ったのは、東日本大震災の頃。当時70歳だった大槻さんは、名取市民会館で開催された太田先生の講演を聞いて、“自分もできることをやろう”と思い立った。オイスカが開催しているバスツアーに参加し、そこで初めて吉田さんと出会う。バスツアー終了後、吉田さんに直接「手伝わせてください」と伝えに行き、海岸林の植林が始まってからは毎活動参加するようになった。ボランティア同士のつながりを深めていくためにも活動後に飲み会も企画するようになり、現在に至るまでの約15年間、海岸林再生プロジェクトを支え続けている。

〇なぜ今に至るまで長く続けているのか

「とにかく体を動かすのが好きだから。現場での作業が楽しい、それに尽きるね。」と大槻さん。同じ理由で、仕事を引退した後も畑仕事を続けている。

〇これから先の展望

海岸林再生のボランティアに関しては、年齢のこともあり、これまでと同じように活動することは難しくなり、参加の回数も減っていくかもしれない。80歳で引退しようと考えていたが、もう少し頑張れそうなら、作業はしなかったとしても顔を出せたら嬉しい。

海岸林再生プロジェクト以外では、オイスカの海外での活動(フィリピン、タイ、インドネシアなどのアジア地域)についてもっと知りたい。実際にその国に行ってみて、現地の人と会話をして、一緒に活動をしてみたい。そんな時に大事なのが、“笑顔で挨拶をすること”。たとえ言語が通じなくても、まずは相手に良い印象を持ってもらうのが大切だと大槻さんは考えている。

〇こぼれ話など

(聞き手:海岸林ボランティアで印象に残っていることなどはありますか?)

マツの木が大きくなっていく過程を間近で見られること。自分の手で植えたものが育っていくことに大きな感動を覚える。

(聞き手:名取市民の海岸林への関心についてどう思いますか?)

名取市は山側の地域と海側の地域で、海岸林に対する関心の差が大きいと感じる。山側の地域に暮らしている人たちが海岸林についてよく知らないのは仕方のないことかもしれない。ただ、海沿いに暮らしている人たちは海岸林が無いことで農業などに影響があり苦しんでいるのが事実。だからこそ、その現状をもっと多くの人が理解してくれたら嬉しい。

〇編集後記(柴崎)

大槻さんは私が初めて葛刈りに参加したときから笑顔で声をかけ、すでに何度も参加されているボランティアの方々と同じように温かく接してくださいました。ベテランボランティアの方々に声をかけるための、あと1歩がなかなか踏み出せなかった私にとって、大槻さんの存在はとても大きかったです。いくつになっても常に自分の知らない新しい世界に足を踏み出そうとする姿はとても格好良く、私もそんな大人になりたいと強く思いました。今回は大槻さんのご自宅にお招きいただき、暖かいお部屋で紅茶を片手にインタビューさせていただきました。本当にありがとうございました!

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