この木はなぜ枯れた?? ~クロキボシゾウムシ??~

2021年6月9日( カテゴリー: いきもの )

吉田です。かれこれ1か月前、5月18日のこと。

清藤城宏先生と浅野さんと、仙台空港真東の広葉樹を見に行ったとき、、2015年植栽地で変色した松を1本だけ見つけました。二人は枝下に顔を突っ込み、潜り込む勢いで凝視。

ぽつんと1本、これだけが変色。

広葉樹の生育を確認中、そのすぐ横でぽつんと1本、これだけが変色。ものすごく異変に気付きやすい場所です。


DSCN0709

3人で異常個所をそれぞれの見方で探す。浅野さん、清藤先生は松脂が出ていた「力枝」の真下の、捜査本命の箇所を凝視。


白色は幹の食べかす。黒くなっているのが松脂。食べかすが脂と一緒に幹をたれ落ちていた。

白色は幹の食べかす。黒くなっているのが松脂。食べかすが脂と一緒に幹をたれ落ちていた。

「一番下の枝下に、穴みたいなのがあります」(浅野)

浅野さんが見つけた穴

浅野さんが見つけた穴


穴を掘った時の木くず

穴を掘った時の木くずは、脂と一緒に幹にもくっついていた。


頂芽(今年新しく伸びようとした白い部分)に注目。この伸び具合で、4月末ごろ枯れたということがわかる。

頂芽(今年新しく伸びようとした白い部分)に注目。この伸び具合で、4月末以降に枯れたということがわかる。

「葉はまだ黄緑色だけど、松脂が止まってるから、もう枯れているね。頂芽の伸びも止まっている」(清藤先生)

「私が2月に来たときは、間違いなく枯れていなかった」(吉田)

「頂芽が伸び始めた時に枯れたということだ。あとで穴の場所の皮を削ってみて」(清藤先生)

名取事務所にて・・・

「たまに1本だけ枯れるのがあるよな。なんだろな。でも、蔓延する感じではない」(佐々木統括)

穴は複数。その部分(指先の位置)をカッターで削るとこのような状態。

穴は複数。その部分(指先の位置)をカッターで削るとこのような状態。


前の写真の反対側の幹を撮影(同じように穴をカッターで削った)

前の写真の反対側の幹を撮影(同じように穴をカッターで削った)

翌日、清藤城宏先生より「クロキボシゾウムシではないか?」「マツの虫害は大概、衰弱木、壮齢木、枯死木に多いですが」と。この程度なら騒ぐことではないと思っていますが、来週現場に行ったら、また周囲の様子を確認します。しかし、たったこのぐらいかじっただけで枯らせてしまうってしまうのも、すごいと言えばすごい。

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