根踏み ~来年の予告①~
10月6日のボランティアの皆さんには、2つのことをお願いしました。
慣れている人ならいざ知らず、初めての人にも朝一番から、
ツルマメ抜き取りと、根踏みの両方を。
酷だったでしょうか。どちらかならもっと進んだかもしれません。
そうでもなかったようです。
根踏みを忘れる人が少なかった。140人がお互いにカバーする人海戦術。
来春、根踏みをする時は、ツルマメはまだないので専念できます。
でも、例え半日でも専念すると、案外堪えるのは実証済み。
今年の春、「いつもと違うところが痛い」と多くの人が言いました。
来月11月17日のボランティアの日は、生長モニタリング。申し込みがもう少し増えてほしい。
調査に加えて、その場で根踏みもお願いしつつ、必要箇所の洗い出しも始めます。
被害を受けやすい箇所はだいたい決まっている。傾向も見えるはず。
首都圏を中心に、塩風害による停電が起きたと報道されました。
「台風の後、数日後にこうなる」と、浅野さんも調べてくれました。
千葉では、成田空港と都心を結ぶ京成スカイライナーが運転見合わせ。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181005-OYT1T50043.html
九十九里の海岸林は、マツくい被害で壊滅し、目下、再造成中。
千葉県キャベツ被害
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181007-OYT1T50062.html
台風24号の特徴
https://this.kiji.is/422001342858003553?c=220450040231249399
雨が少ない台風の特徴なのですね。
1950年に宮城県林業試験場が、海岸防災林による内陸塩害防止効果に関し、
幅200mのクロマツ林は海からの塩分微粒子の97%を漉し取ると結論付けました。
名取では、最大瞬間風速32mで、防風垣が多少倒れたり、ずれたり。
2016年の竜巻で、防風垣170基が動かされたのに比べても、被害には入りません。
しかし、微妙な影響がありました。
植えて2年以上のマツの「一部」は一夜で斜めになり、根元には指一本入る隙間が。
佐々木統括は「掻き起こししないでくれ」と、行政に一生懸命言っていた
その理由が改めてよくわかりました。
大雨で土壌はトロトロに。そのうえ強風が吹き続けば、当然倒れる。
1年生苗はまだいい。2年生以上で重心が高い個体はとくに倒れやすい。
この程度の被害でよかった。
でも、焦ることはない。この時期は生長期ではないから。
どの場所が風の影響を受けやすいか、じっくり記録に残して、
来春真っ先に、ボランティアの皆さんと「根踏み」をしよう。
7.2mの高さの防潮堤が、どのような風を巻き起こすか、
また、いまの名取の海岸林の弱点も調べたい。
「怖いのは爆弾低気圧。塩害は点。爆弾低気圧は面的被害を出す」
えりも岬を手掛ける、ひだか南部森林組合の木村参事が言っていました。
秋は油断ならないものだ。本当の「被害」はこんなもんじゃない。