2016年植栽地の滞水対策
2016年8月30日( カテゴリー: プロジェクト推移 ~要約版~, 現場レポート )
立て続けに3つの台風。今日は3つ目が宮城を通過した。
クロマツは乾燥には強くても、多湿に強いとは言えない。
8月中旬まで1か月の、雨らしい雨なしの状態から一転。
17日以降、全国の例にもれず名取は雨続き。
台風11、9、10号の影響を受けている。
2016年植栽地に限って、一部の場所では、クロマツの根元まで水が溜まり、
浸透のレベルを越えた排水路には、オタマジャクシとヤゴが住み着いてしまい、
カモがクロマツの間を泳ぐ場所すらある状態。
排水路に常時水が溜まる状態が良いわけはないと私は思うが、
まだ私は経験が足らず、意見の裏付けがない。
「排水路に水が溜まり続けても、根元が大丈夫なら…」という話も聞いたことはある。
今後の知見のために、枯れていく松のことも調べ、記録している。
今年度全体からすれば、枯損は大した数ではなく、補植を要する本数でもないが、
8月27日、2016年植栽地、枯損集中個所の、枯れマツ抜き取りを、
ボランティアの手で行った。
裸苗が集中的に枯れた個所0.48ha、2,448本のうち、全枯れが120本(枯損率4.9%)。
内訳として、植栽直後の6月以降の多湿で枯れ、「あっさり抜ける」モノが94本
根が張ったものの、ごく最近枯れたと思われ「力を入れないと抜けない」モノが26本。
枯れた理由は複合要因だが、第一の理由は根腐れと考えている。
一方、2017年以降の植栽地に関し、当局の「滞水」対策が本格化している。
20ha以上において、30m間隔で「縦暗渠(たてあんきょ)」を重機で掘り進めている。
横3m×縦6m×深3mぐらいの竪穴を掘り、透水性の悪い土壌を貫通させ、
海砂を入れ直して埋め、雨水の浸透・排水を行うものである。
また、2017年以降の植栽地の公共工事による排水対策の重機がいるうちに、
2016年の排水も追加していただくよう、私なりの意見をまとめ、提案したい。
抜本的改善にはならないかもしれないが、避難措置としての材料をまとめた1週間だった。
非常に簡単な改善策ではあるが。
当然、誰よりも現場を歩いているのだから、役に立たねばならない。
9月3日のボランティアの日、110人の申し込みがある。
彼らにも「土方」をお願いすることも考えている。
今までの溝切りとはレベルが違う。
草刈りもしますけど。