苗の今
2013年11月18日( カテゴリー: 現場レポート )
11月9日、前田建設工業のボランティアの方が来るのを待ちながら撮った写真です。
宮城も冬本番の寒さです。
最初の寒波が来ると、2011年11月の実踏調査のときの、
切られるような寒風を思い出します。
あれを経験したので、今まで嫌になるようなことはあまりありません。
苗も冬支度。休眠状態に。もうお世話をする必要はあまりなく。
今年の春は、寒風に加え、3月から6月まで、観測史上最高の乾燥続きでした。
平時なら処分する小さな苗も、広大な復旧面積ゆえに貴重なため、
少し無理して床替しましたが、クロマツですら、やっぱり耐えられないものが多かった。
海岸林再生は現代人の想像を超える厳しさ。多くの人は昔の人の苦労を知りません。
夏には地面が70℃にもなるような場所で、草刈りもするのです。
先日、再生の会の研修後の懇親会で、本村、杉ケ袋北・南の自治会長と延々そんな話をしました。
これらの苗は、今年4月から10月まで、地元の方を除き、
約1,000人の全国のボランティアや視察の方に見てもらいました。
来年の4月からはいよいよ盛土の上に旅立ちます。
飲んでもクロマツの話をする地元の方たちは、
「祈るような気持ちで植えるよなぁ」と言っています。
「10年後はオラたづはこの世にいねぇ」という人もいましたが、
みんな共通の目標を持っています。
「皆さん生きてますよ」。
本心からそう言いました。