名取はまだ浜からの東風。東京と気温は変わりません。
湿度も高く、潮風もあって肌がべとつく感じです。
もうすぐ風向きが蔵王からの西風に変わり、
凍てつく、刺すような寒さの時期を迎えます。
私はおかしいと言われながら、まだ半袖。
第一育苗場の大友班長のお宅に行く途中、
収穫を終えたミニトマトのハウスの耕起をしているOさんを見かけて、ちょっと立ち話。
「ブロッコリー、カリフラワーの収穫も始まったよ。今は風が弱いからいいけど、
春の収穫の前には蔵王おろしでは砂が舞うから中に入っちゃうと品物にならないんだよ。
中に入った砂は取れないでしょ。小松菜は何だか徒長気味なんだ。何でかなあ」
班長宅に着くと、奥さんと、14時までにJA集積所へ出荷する作業の終わりどき。
「小松菜は天候が良すぎて大きくなりすぎ、一つ10円安。自分で食べてみて旨いのは10円安のSサイズ。好まれるのはMサイズと。収穫の手が回らなくて大きなLサイズになってしまう。(Lサイズ、スーパーの袋一杯にお土産で頂く)青梗菜に戻る人も出てきたよ。仙台の市場は好みがうるさくって厳しいんだよ」
「自分の田んぼはもう人に貸すことにしたけど来年から田んぼ(ひとめぼれ)が始まる。国の方針で大規模化が進んでいる。0.1ha単位でなく、1ha単位だよ。
できる人は限られるね。うちの部落からは田んぼやる人は一人だね。
8月上旬に穂はついたとき、潮風の影響がどう出るかだねー。
穂がこすれるとダメなんだよねー」
班長は自治会長。
「名取は他地区から人が入ってきて、うちの自治会も3倍の人口だよ。でも自治会に入ってくれないんだ。自治会って何するんですかって。説明するのが面倒だから、『いざという時しか何もしません!』って言ってるよ。津波が来て隣近所のこと何も知らなかったら助けられないでしょ。そういうの分かってくれないんだ。別のところに引っ越したうちの自治会員はこっちの自治会に入りたいって言う。そんなことしてたら隣近所と全然交流できないじゃない。新しいところで、そこの自治会に入りなさいって言ってるんだ」
「忙しいね。いまだに日曜日はガレキ拾いなんかに駆り出されるんだ。休みないね。これからもう一回、小松菜出荷するよ。今は23日で収穫できるけど、次の収穫は寒くなってるから露地では30日かかるね。冬のハウスでは2か月かかるよ」
「どうもね!」(班長の口癖)
「今度温泉行こうね!」(奥さん)・・・・・・企画立てなさい!の意味か?