こんにちは、4月からオイスカ本部の職員となった濵﨑です。現在オイスカのさまざまな部署で、OJTをさせていただいています。5月に2回人材育成担当の方と、毎月行われる技能実習生の巡回指導に同行させていただきました。今回は巡回指導に同行した感想を綴りたいと思います。
1回目の巡回指導は、介護施設で働いているミャンマー出身の女性の実習生2人を訪問しました。オイスカの役割として、会社側と実習生の中立の立場で、お互いの話を聞きながら、その奥に不安や悩みがないかを注意深く聞くことが大切であると感じました。担当者の方も2人が、仕事を安心して任せられるまで成長してくれて、非常に助かっているとおっしゃっていました。担当者の方と実習生2人の関係は良好に見受けられました。担当者の方は、とても温かみがあり、話しやすい関係を上司の方が作ってくださっているおかげで、実習生の2人も信頼して何でも話せるのだろうと感じました。
実習生の2人は日本語のスキルが高く、仕事中はもちろん、2人での会話も日本語で話していました。しかし、「日本での生活の中で大変なことは何ですか」と尋ねた際に、「日本で病気、体調不良になった時が大変だった。まだ日本語もうまく話せない時で、孤独を感じていた」と言っていました。はじめのうちは、慣れない環境の中で、緊張をしながら働いていたと思います。日本語で問題なく仕事が行えるようになるまでに、多くの壁を乗り越えて、努力を続けた実習生2人の強さを感じ、勇気をいただきました。
仕事の話だけではなく、楽しい日常会話の中で、実習生の日常や性格を知ることができる大切な時間であることを感じました。今回は、実習生2人が日本での生活を楽しんでいる様子も伺えて、とても嬉しかったです。介護施設での勤務のため、不規則での休みにはなりますが、しっかり休日をもらってメリハリ良く勤務しています。2人は、代々木公園で行われるタイフェスティバルを楽しみにしていました。日本にいる間に、たくさんの場所に出かけて、素敵な思い出を作ってほしいと思っています。
ミャンマーは、3月28日に大きな地震が発生しました。実習生2人の実家や、家族に大きな影響はないそうですが、2人が所属しているボランティアチームを通して、募金を行ったそうです。ミャンマーの方々の心温かな支えあう文化に感銘を受けました。2人は、オイスカが日本全国でミャンマー募金を呼び掛けてくれて、多くの支援をいただいていることに深く感謝していました。少しでも早く、復興が進むように私も尽力していきたいと思います。6月30日(月)まで募金を受け付けております。皆さまの温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
2回目の巡回指導は、工業包装会社で働くフィリピン出身の女性の実習生6人を訪問しました。一番の印象は、雰囲気の和やかさです。巡回指導は、私たちオイスカと、実習生たち、担当者の方が同じテーブルに座り話をします。フィリピンのお国柄もあるのかもしれませんが、6人の実習生はとても明るく、仲の良さが伝わり、良いエネルギーをいただきました! 実習生たちが、担当者の方々とも冗談を交えた会話を楽しくしており、素直になれる関係を築いているように感じました。
アブラの研修センターでの研修はどうだったかと聞いたときに、「難しくて厳しいこともあったけど、楽しくもあり、そこでの研修は自分のためになっている」と言っていました。また、仕事以外での日本の生活で勉強になったことは何かと尋ねると、「時間を守ること、日本人の丁寧さ、親切心、助け合いなどにいい印象を受け、感謝している」と言っていました。日本への渡航前に現地のセンターでの指導は、本人だけではなく受け入れる企業さんのためにも大切なものであるとともに、オイスカがほかの団体とは異なる大きな強みであると感じました。
担当者さんは、日本にいる間に休日や有休を使ってたくさんの場所に行ったり、さまざまな料理にチャレンジしてほしいとおっしゃっていました。同じ国出身の実習生が多いと、日本語の伸びが悪くなる傾向にあるそうです。技能検定試験や、日本語検定試験の勉強にも励んでほしいとおっしゃっていました。
今回、巡回指導に同行させていただいて、受け入れ企業と実習生の良好な関係を見受けることができました。オイスカから継続して技能実習生を受け入れてくださる企業さんと、オイスカとの信頼関係が築けていることも強く感じました。オイスカは管理団体として、受け入れ企業と技能実習生の間に立ち、安心して学べる環境を整えるだけではなく、日本での体験や人との出会い、彼らの将来の選択肢を増やす役割も果たすと実感しました。生まれ育った環境とまったく異なる日本で、強く生きている技能実習生から学び、たくさんのパワーをいただいた経験となりました。ありがとうございました!