2025年4月30日

「ミャンマーのためにありがとう」

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  • 海外事業部のグラゼンです。

    オイスカは、アジアや太平洋地域を中心に、国の発展のために開発協力を長年続けてきた実績があります。私は、オイスカとかかわるようになり長くなりましたが、ミャンマーについては、残念ながら、これまで、日本人スタッフや現地スタッフの報告書やプレゼンテーション、ミャンマーに関する本を数冊読んだことがある程度で、ミャンマーという国への深い理解やつながりはありませんでした。

    1年ほど前に技能実習の業務の担当になり、ミャンマー出身の5人の実習生とかかわるようになってから、ミャンマーという国や人に対する理解が深まったように感じています。

    技能実習生の巡回指導で、月に1回、たった1時間ほどですが、たわいもない会話もしながら、生活や仕事のことなどで困ったことや悩みごとがないか話をします。彼女たちとの会話から、家族や友人との関係をとても大切にしていると感じました。私の母国のフィリピンでも家族や親せきとのつながりをとても大切にしますので、同じ価値観をもっていることにとても嬉しくなりました。彼女たちとの付き合いはまだ短いのですが、私が出会った人たちの中で、最も純粋で、あたたかく、周りの人たちのために自然にやさしく親切にすることができる人たちだと感じています。彼女たちのアパートに私を招待してくれて、一緒に食事をして、さらに、家に帰って食べられるようにと、おみやげまで持たせてくれました。彼女たちの優しさが沁みた出来事でした。

    右端が筆者

    3月28日に発生したミャンマー大地震で、建物などにかなりの被害を受けている映像をニュースで見ました。ミャンマーの現地スタッフ、ミャンマー出身の友人や技能実習生の家族や親しい人たちの安否が心配でたまらなくなり、SNSでメッセージを送りました。幸いなことにみんな無事で、安心しました。

    先日、技能実習生のピューさんに会い、オイスカがミャンマー地震で被災した人たちのために募金活動をしていることを伝えたところ、「ミャンマーのためにありがとう」と話してくれました。

    一方で、ピューさんは、ミャンマー出身の仲間たちが服を送る活動をしていると知り、友人や同僚にも声をかけ、段ボール2箱を送ったそうです。「東京では、5000円は仲間たちと飲んだり食べたりしているとすぐになくなってしまうけれど、ミャンマーではとても大きな金額です。たくさんの被災した人たちに食べ物を届けることができます」と話してくれました。まわりのミャンマー人たちも、現金や荷物を送り、離れているけれど母国を想っているという気持ちを伝えているとのことです。

    段ボールには、「日本に住むミャンマー人から、被災したミャンマーの女性たちへ」と書かれた↓の紙が貼られています。
    段ボールに貼られた紙

    ピューさんとの会話を振り返って、彼女の母国を想う気持ちにとても心を動かされました。こうした災害があると、絆が深まるような気がします。私は、友人や知人に支援の呼びかけを続けています。少しでも多くの寄付を集めることができれば、より多くの人たちに支援の手を差し伸べることができます。また、長期的な復興支援のために、いろいろな活動を展開することができます。

    ピューさんをはじめ、お世話になったたくさんのミャンマー出身の友人のために、私ができることを続けていこうと思います。

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