2024年10月7日

木育で子どもの遊び場を提供したい!能登半島地震の被災地を訪問しました

  • 国内スタッフ
  • 皆さま、こんにちは。オイスカ山梨県支部の野木です。

    先日、9月13日から16日まで、石川県珠洲市と輪島市に行ってきました。

    きっかけは、私たちが普段行っている「森のつみ木広場」「木育ひろば」などの木育活動をこれから一緒に拡げていこうとしている一場木工所さんから、今年1月1日に起こった能登半島地震の支援として「木育トラック」の派遣依頼が来たことでした。木育トラックは、木育活動の場の提供や災害時の支援サポート機能を備えたトラックです。

    能登半島には、道路の復旧が遅れ、行き来が困難で孤立している地域があり、そこにいる子どもたちのところに木育トラックを派遣して遊んでもらいたいというのが最初のニーズでした。

    私たちオイスカも木育を行っていることや、これまで2004年の新潟県中越地震で被災地から依頼があったり、2011年の東日本大震災復興支援として、「森のつみ木広場」を実施していた経験があったりしたため、今回の訪問では、木育トラックと一緒に遊び場を設けながら、現地でオイスカとして何かお手伝いができることがないか、特に、子どもたちに対して何かできることがないかを調査しました。

    訪問にあたり、現地の方から、被災箇所では道路の状況が悪いので夜の運転は避けたほうがよいと教えていただいていました。

    そして実際に行ってみると、道路の脇には、ガードレールが浮いた状態になっていたり、段差ができてしまっていたり、土砂崩れの跡や陥没なども目にしました。また、通行止めとなっている場所も多くみられました。

    活動1日目は、シェアオフィス「能登ブリッジ」の玄関前の空きスペースを訪問。実はこの空きスペースも地震で段差ができ、危ないので普段は段差の場所を人が通らないように鉢植えなどを置いていらっしゃるとのことでした。当日は地域の運動会がありお子さんは少なかったのですが、午前中から来てくださったお子さんはお昼ご飯を食べるのを忘れるほど、ずっと木のおもちゃで楽しんでくれていました。

    活動2日目は輪島市の古民家につみ木と木のおもちゃを持ち込み、親子でつみ木広場を楽しんでいただきました。事前に能登の訪問に際してご提供いただいたizuzuの「乗せ換えトラック」「木製トラック初代エルフ」「木製トラック7代目エルフ」を一緒に出したところ、子どもたちが「いすゞのトラックだ!」とすぐに飛びついてきて、つみ木でトラックが通る道や工場をつくり、それを見ていた親御さんがつみ木で「ISUZU」と文字を表現したり、一体となって遊んでいる様子に、地域で出張の遊び場を開いている団体の方も関心を寄せていただき、地域で活用いただけるようにつみ木を1箱寄贈することになりました。

    活動3日目は珠洲市の銭湯で木育トラックを開き、地域の方に開放。

    また、訪問中にご縁が出来た七尾市の保育園は復興イベント等にも出展されているとのことで、少しでも子どもたちが楽しく遊べる機会が増えるよう、つみ木と木のおもちゃを寄贈しました。

    今回、訪問した他の施設の方からは、東日本大震災でのつみ木の活動に大変共感いただきました。その方は大震災後、子どもたちのケアについての研修を受けていたので、今回の能登半島地震の時には動じずに対応できたとお話されていました。また、珠洲市には3つの保育園があったそうですが、震災後は子どもたちが減り、今は一園のみとなってしまったそうです。今回出会ったお子さんたちにはつみ木や木のおもちゃをとても喜んでいただくことができましたが、道路の状況で今回は能登半島の先端地域まで行くことができませんでしたが、子どもたちに遊んでもらえるようにその地域で活動している方につみ木と木のおもちゃをお渡ししました。少しでも子どもたちに思い切り遊んでもらえるように、遊び場を今後も提供出来たらと感じました。これからできることを支部やいつも協力いただいている皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

    アーカイブ