アッサロームアレイクム! ウズベキスタン プロジェクト調整員の青山優菜です。
前回に引き続き、アラル海 での植林の様子をお届けします!
真っ暗な中、道に迷いかけて帰宅するというスリリングな帰路で終わった1日目。
2日目は、1日目より気温が下がり(最高気温0℃)、夜から雪が降る予報が出ていたこともあったので、天候面でもやや不安。(雪に降られる前に終わることができました!)
2日目は、朝8時にホテルを出発。苗を車に積み込み、アラル海へ到着したのが10:30。
この日の比較実験区では、カウンターパートである大学が作成している肥料、保水材2種類、コットンの4種類を用いて植林しました。
大学が作成している肥料は、バイオフムスに似ていて微生物によって分解された落ち葉から作られています。これも土壌中のECを下げるために採用されました。
保水材とコットンは、雨が非常に少ないアラル海で水を貯えるための資材です。ちなみに、コットンは油を搾取した後のかすのこと。ここウズベキスタンでは、食用油の多くがコットン油なのです。地元のものを使うことで、現地に還元されるようにという冨樫さんの想いが込められています。
今回はもう1区画、トラクター植林区についてもご紹介!
私も今回初めて見たのですが、トラクターの後ろに取り付ける植林機なるものが存在するのです。届いたときは、どう使うのか見当もつきませんでしたが、アラル海でついにお目にかかることができたのです。その使い方はこちら!椅子が2つついており、箱からサクサウールを1本ずつ取り出し地面に差し込んでいきます。
トラクターの運転手と後ろで木を植える人の息が揃わないと木の間隔が広すぎたりするため、声を掛け合いながら行われていました。さすが植林機、あっという間に1km植林が終わっている…。手植えは20人がかりでやっと100mなのに。
割と手動だったことはさておき(笑)、日本では見られない機械ですよね。日本では、森林に樹木が飽和していて植林する機会がそれほどなく、必要があるとしても森林率70%の日本では急斜面に植えるしかありません。なので、このような機械を使う場面がないのでしょう。興味深かったです!
ここまでは、スムーズに進んだように見える植林ですが(実際有難いことに何も事故なく終えられたのですが)、初めて全体を統括する私にとっては終始不安(笑)。途中、指示だしがうまくできず学生さんの帰りたいモードが高まってしまい、私も頭の中がパニックに。
ですが、そんな中でもずっと近くでサポートしてくれたのが、プロジェクトメンバーでした。「We do what you want」こんな言葉を掛けてくれたメンバーの存在は、本当に心強かったです。そして、冨樫専門家の偉大さにも気づかされました。
無事に30ha、3万本の植林が終了!終わった時の達成感は今でも忘れられません。
とはいえ、ここでプロジェクトが終わったわけではありません。
今回植えたサクサウールたちがきちんと育ってくれなければ、植えた意味が無くなってしまいますし、これからも視察等に行き土壌の状態などを調べることは、このプロジェクトをこれからもずっと続けていく為に大切なことです。
ここで終わりではなく、これからもサクサウールをアラル海で植え、漢方薬の栽培を通して現地の方の収入源を生み出す、そんなゴールに向かってプロジェクトメンバーとともに頑張りたいです。