こんにちは。海外事業部の山本です。
1月25日~28日まで、宮城県名取市で進む「海岸林再生プロジェクト」の現場に出張してきました。
今、現場では本数調整伐(間伐)の真っ最中です。26、27日は住友化学労働組合の方、公募ボランティアの方と一緒に、のこぎりでひたすらマツを伐採しました。
➡1/27(土)ボランティアレポート(海岸林ブログ)
今回は国内研修センターの食堂を担当するスタッフも参加し、中部日本研修センターからジョイさん(フィリピン出身)、四国研修センターからガディさん(マレーシア出身)、西日本研修センターからティンさん(ミャンマー出身)が来て、一緒に活動を行いました。
3人とも、海岸林に来るのは今回が初めてです。昨年、ガディさんが海岸林プロジェクトを担当している吉田俊通部長と話をしていたときに、「ぜひ名取の現場に行ってみたい」という話が出たことに端を発し、せっかくなら、ほかのセンターのスタッフも来て、一緒に活動できたら良いのではないかということで、実現したものです。
はじめに到着したのは西日本研修センターのティンさん。さっそく現場へ行き、堤防から全体を眺めると「長い!」とその広さに驚いていていました(全長5㎞あります!)。名取事務所にある苗床を見たときには、「これは何年目の苗ですか?」などたくさん質問したり、後から到着したジョイさんやガディさんに、先に聞いたことを説明したりするなど、とても積極的な様子に圧倒されました。ミャンマーにはマツはあるか聞くと、「あるけど、きれいにカットされているマツが多い」とのことで、こうしたマツ林はめずらしく感じているようでした。
伐採の時にはボランティアの方とペアになって作業をしていて、活動の最後に感想を聞いたときには、「(ボランティアの方々に)オイスカの気持ちを分かってもらっていると感じました。私たちだけだと大変なこともあるし、少ししかできないこともあるから、ボランティアの方々のおかげでいっぱいできました」と話していました。
2番目に到着したのは、中部日本研修センターのジョイさんです。私はジョイさんと伐採の作業を一緒にしたのですが、ジョイさんの真面目さを改めて感じました。伐採するときには、受け口をつくって、木を倒す方向を決めるのですが、その方向や、その反対側にいれる切り口の位置、切った本数の把握など、ひとつひとつ確認して行っていて、とっても丁寧に作業をしていました。吉田部長に海岸林の中を案内してもらっているときも、説明をメモしていて、「本数調整伐」という今回の作業の名前もしっかり書き留めていました。
伐採の作業は、最初のうちはうまくコツがつかめず、ジョイさんと私のペアは伐採本数がビリだったのですが、やっていくうちに要領がわかってきて、だんだんとペースが上がってくるのを感じ、ジョイさんとふたりで「うまくできるようになったよね!」と盛り上がりました。作業のあとは腕とおしりが痛いと言っていましたが、「作業は楽しいですね」と話していました。
最後に到着したのは四国研修センターのガディさんです。すでに作業が始まっているところに合流となりましたが、来るなり伐採された木の運び出しをバリバリやっていました。海岸林の中を歩いているときには、「木々の中での活動は気持ち良いですね」とのびのびした様子で、普段の業務とは違う活動に楽しさを感じているようでした。2日目には伐採にも慣れてきて、「このノコギリよりも、あっちのノコギリの方が切りやすいですよ」とのこぎりの使い心地までばっちり把握していました。
プロジェクトのことは、ガディさん自身が研修生の時から知っていたそうです。けれども実際にどんなことをやっているのかは知らなかったので、今回活動に参加して「作業がどれだけ大変か、どれだけ多くの人が関わっているのかがわかりました」と話していました。「チャンスがあったらまた来たいです」とさらにモチベーションが上がった様子でした。
違うセンターから集まった3人ですので、海岸林のことだけでなく、それぞれのセンターのこともたくさん話をしていました。特に食堂の担当なので、「うちでは、こんな料理をつくっている」「苦手なものがある人がいる場合には、こういう対応にしている」など、それぞれのセンターの様子を伝え合い、「ああ、そうやっているんだぁ」と新たな発見がお互いにあったようでした。
普段は違う場所で働いているスタッフ同士が、また一緒に海岸林で活動できたら良いなと思います!