2023年12月27日

研修修了式にいたるまで! 四国研修センター修了式までの準備や日々の研修を垣間見る

  • 四国研修センター
  • 本部スタッフ
  • こんにちは。海外事業部の山本です。

    前回のブログで、12月9日に行われた四国研修センターの修了式の様子をお伝えしましたが、今回は、そこにいたるまでの事前の準備や、日々の研修の様子の一端をお伝えしたいと思います。

    12月9日、修了式当日の午前中に私は四国研修センターに到着しました。準備で忙しいなか、スタッフのデニスさんに高松空港まで迎えに来ていただきました。

    到着すると、四国研修センタースタッフの吉田さんが掃除をしており、「何かお手伝いできますか?」と尋ねると「キッチンを……」とのことで、キッチンに向かいドアを開けると、研修生、スタッフ、そしてたくさんのボランティアの方々が一緒になって一斉に作業に取り組んでいて、少し圧倒されました。

    懇親会を彩る料理。

    準備しているのは、修了式のあとの懇親会で振る舞う料理。写真の通り、何種類ものおいしそうな料理が所狭しと並んでいますが、すべてセンターの手作りです。調理を担当されているスタッフの菅原さんは、「経済的かつ、たっぷり食べていただけるように、すべて手作りにしています」と言っていました。もちろん、手作りとなれば手間がかかります。けれども、「スタッフ、ボランティア、研修生が一丸となって手助けをしてもらえるお陰で何とか実現しています。感謝です」と菅原さんがおっしゃっていました。本当に大変ですが、その分、一緒に会をつくりあげているという気持ちになり、思い入れも強くなると感じました。


    前回のブログで、ミャンマーのティさんが涙ぐんでいたことを伝えましたが、11月に私が研修センターを訪れたときには、「アクションプラン」に悪戦苦闘していました。「アクションプラン」とは研修生が帰国後に何をやるか、どのようにやるか、課題は何かといったことを具体的に考え、推敲を重ねてつくる計画です。研修修了前に作成し、発表をします。

    アクションプラン作成に取り組む様子。

    私はティさんのアクションプラン作成のフォローをしたのですが、そのときはすでに、かなり形になってきている状態でした。ティさんは自分の村で有機農業を広めたい、有機野菜の販売場所をつくりたいと考えていて、どうして販売場所を新たにつくる必要があるのか、どのような段取りで進める必要があるかなど、村の状況なども踏まえながら綿密に考えていました。複数のノートに計画を何度も書き直していて、考えをまとめるまでの苦労がみてとれました。

    アクションプランの内容を考えるティさん。

    さらに、パワーポイントで発表資料をつくらなければなりませんが、これもティさんの頭を悩ませることでした。ティさんはパソコンの扱いに慣れておらず、パワーポイントを使うこともこれまでほとんどなかったようです。そのため、スライドにどのようなことを書いたらいいか、写真を載せるにはどうしたらいいかなど、まわりの人に教えてもらいながら、ひとつひとつ進めていました。

    ほかの研修生やスタッフも「ティさんはアクションプランでナーバスになっている」と心配し、ティさん自身も「休みのときもずっと考えてしまいます」と言っていました。アクションプランの作成は、研修全体の中のほんの一部ではありますが、そうした姿を見て、ティさんの真剣さを感じました。


    そんな研修生にスタッフも本当に真剣に向き合います。私がすごく「見習いたいな」と思ったできごとがあります。研修生たちは一日の研修が終わった後、自習室で勉強することができます。昼間の研修の中でもアクションプラン作成の時間はありますが、担当のスタッフと意見を交換しながら、内容を練るので、とてもそれだけでは足りません。「先生、自習の時間もお願いします!」と研修生から申し出があり、スタッフのガディさんと一緒にみることにしました。

    ガディさん(左から2番目)。お菓子作りの指導をしているときの写真。

    ガディさんは以前四国研修センターで研修したOGで、今はおもに食品加工や調理を担当しているセンターのスタッフです。研修生にとっては、同じ経験をしている先輩でもあり、明るくて、よく話しもしてくれるので、コミュニケーションを取りやすい存在なのではないかなと思います。

    夢中で取り組んでいたので、あっという間に時間が過ぎ、気づけば規則時間ギリギリになっていました。そのときにガディさんが「もしアクションプランのために時間がほしいなら、会議の時に先生たち(スタッフ)に言って、許可をもらうようにしましょう。そうでないと、なぜ遅くまで起きているのか先生たちはわかりません」と研修生に言っていました。

    きちんと筋を通して行動するように促すところがすばらしいなと思いました。私だったら「勉強しているのだし、少しくらい、いいか…」と思ってしまうところかもしれません。ガディさんの研修生たちへの接し方は、本当に見習いたいと思いました。

    私が四国研修センターのみなさんと過ごしたのは、ほんの短い時間ですが、日々の一生懸命な姿がとても心に残っています。

    四国研修センタースタッフ ガディさんの活動報告


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