オイスカインターナショナル事務局長の木附文化です。
10月4日(水)、4年ぶりに対面のみで2023オイスカ国際理事会が東京で開催され、8ヵ国・地域44名のオイスカ総局の理事や会員が参加しました。その様子を前後編に分けて紹介します。
(昨年の国際理事会の様子)
去る10月4日、東京代々木のオリンピックセンターで、オイスカインターナショナル国際理事会が開かれました。今年は、バングラデシュ、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾の総局から、理事や会員ら24名が来日し、オイスカ本部の職員を含めると約70名の参加となり、大変賑やかでした。
理事会では、中野悦子オイスカインターナショナル総裁による所信や、新しく設立された支局の承認、活動報告などが例年の通り行われました。また、今年はオイスカ熊本の支部がオイスカ・モンゴル総局と協働(熊本xモンゴルプロジェクト)で行っている、フェアートレードを含む民芸品の生産販売についてのプレゼンを行い、モンゴルの地域の活性化に貢献している様子が報告されました。国際理事会の参加国からもパワーポイント資料を使った1年間の活動報告があり、当日参加できなかったタイとメキシコからはビデオ報告がありました。
最後のセッションでは、赤阪清隆さん(元国連事務次長)がファシリテーターとなって、アジア環太平洋戦略パートナーシップの推進について討議を行いました。
まず、永石安明副総裁による以下のような主旨説明が行われました。
「アジア環太平洋戦略パートナーシップとは、オイスカの国際ネットワークを活用し、アジア・環太平洋地域全体を網羅する包括的な枠組みであり、同地域における人材交流の促進やビジネスパートナーシップの円滑化・活性化を目的とするものです。この取り組みで重要なのは持続可能性の確保です。一方通行の支援・協力体制の場合、資金が得られなければ事業や活動は止まってしまいます。プロジェクトや活動の継続のためには、自ら資金を捻出しながら活動を継続していくことが不可欠です。日本に不足している天然資源や労働力、アジアの多くの国に不足している財源や技術・ノウハウを相互に補い合う仕組みを構築すべきです」
これは昨年の理事会でも出たテーマですが、それをさらに進めるためのビジネスモデルなどについて具体的に話し合いをしました。
いま、環境問題など、さまざまな深刻な問題に直面している地球社会ですが、その元凶は経済産業のあり方ではないでしょうか。この枠組みで提案するビジネスは、環境を壊さない、弱い人を取り残さない、貧富の差を増大させることのないビジネスであり、私たちの日常生活に必要なものを生産し、流通させる、新しい産業経済です。参加者からいろいろな提言示唆がありつつも、方向性については合意が得られたと思います。
後編に続く