2014年12月24日

八王子市立由木西小学校の「学校林」初実踏

  • 本部スタッフ
  • 本部・啓発普及部の吉田です。
    海岸林と学校林を担当しています。
    今年創立140周年を迎えた八王子市立由木西小学校から、 「学校林」再整備のオファーがあり、12月10日現場実踏しました。

    由木西小学校の様子
    由木西小学校の様子

    8月の「学校の森・子どもサミット」を校長先生が傍聴し、その分科会で私が進行役をつとめ、相模原市立広陵小学校の「応援体制」を紹介したことがきっかけです。
    由木西の校長先生と地域の方たちは、車で20分あれば着いてしまう広陵小学校で行われた地域住民や父兄による定期整備と授業内で行う子どもたちの手による整備を、すでに両日とも視察する熱心さ。広陵小は、2005年の整備開始から10年間、授業で活用し続け、整備も続いており、両校がお互いに参考にしあう関係になるようにしたいと思います。

    谷の向こうには、多摩ニュータウンのマンション群が見えますが、学校側はまさに里山。 生徒数は74名という小規模校。学校林は、学校に隣接し四方を囲んでいる1.4haの広葉樹と竹林。 10年前、当時の校長先生とご縁があり、一度現場を見ています。
    当時は地域住民・父兄に応援体制があり、オイスカが支援する必要なしと判断しましたが、 今はその体制が脆弱になり、広陵小のような組織化を図りたいということもオファーの内容でした。 また、広葉樹林でも10年に一度、整備すれば素晴らしい山になります。 広陵小も、由木西小も、ちょうどそのタイミングです。 その時、地元関係者の確かな判断にもとづく、大掛かりな整備が功を奏し、 これまでの経験から比べると、指折りの「荒廃度の低さ」でした。 しかし、それでもやるべきことだらけ。 竹の密集度は、5本中3本以上は伐らねばならない程。(8,000本/ha相当の高密度)

    鬱蒼とした竹林が広がる現場
    鬱蒼とした竹林が広がる現場

    ただ、海岸林の仕事をしながら、学校林の新規立ち上げを行うのは、まさに自分の首を絞めるわけです。寄附金を集め、助成金を申請するのも仕事ですし。
    私は2003年に学校林に関わってから、日本の森林への道が始まりました。 学校林はまさに「人づくり」の素晴らしい仕事です。年間100時間近く、子どもたちの教育に役立てられるのですから。

    来年もオーバーワークになることは目に見えていますが、 「義を見てせざるは勇無きなり」と思うのです。 学校林という「プロジェクトの立ち上げ」を今後もレポートします。  

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