みなさま、はじめまして!
現在、令和二年度後期『国際協力ボランティアプログラム』(以下、国ボラ)に参加させていただいている大垣直哉と申します。初投稿となる今回は、私がオイスカでの国ボラ研修に参加したきっかけについてお話ししたいと思います。
私は大学時代に国際協力を専攻しており、日々、開発学や人間の安全保障について勉強していました。しかし、理論だけの勉強では問題解決には直結せず、歯痒い思いをしていたため、まずは現状を体感しようと思い立ち、ミクロネシア連邦に交換留学してみたり、海外ボランティアに参加したりしていました。
特に震災後にボランティアで訪れたネパールでは、緊急時における途上国の脆弱性を目の当たりにし、社会的弱者が大きな被害を受ける現状を知りました。本来ならば自国の政府が率先して復興支援を先導する立場にありますが、海外援助の受け入れ態勢、緊急援助の政治化、腐敗などによって最も必要とする人達にサポートが行き届かない現状を目の当たりにしました。
そのような背景から、緊急時にはスピーディーに人道支援を展開し、災害に対するレジリエンス養成に繋がる、NGOを主体とした草の根レベルでのアプローチの重要性を理解することができました。
学生時代に様々な海外ボランティア活動に参加したことがきっかけで、国際協力に対する想いは募り、将来は開発問題の解決に寄与することが目標となりました。
そのような経緯から、卒業後はイスラエルでの国際協力機関でのインターンシップを経て、青年海外協力隊(環境教育)としてボリビアの農村で環境教育活動(ワークショップやコンポスト等)を行っておりました。特にボリビアでは、地域住民の環境保護意識の低さから環境問題(農薬の過剰使用による土壌汚染、廃棄物の不法投棄、森林伐採による洪水被害、焼き畑農業による森林火災等)が深刻化しており、健康被害にも繋がっていました。
協力隊として活動している以上、任地コミュニティに貢献したいという気持ちはもちろんありましたが、2年間の任期だけでは根本的な問題解決にはつながらず、様々なスキームを用いた長期的な環境協力活動を推進していく必要性を感じました。
もともとは廃棄物分野での活動でしたが、農村部における環境保全の方法を模索していたところ、自然保護の心を育てることに直結する『農業を通じた人材育成・環境教育』が環境改善のカギになるのではないか?と感じることができたのも、協力隊での経験があったからです。
様々な問いや葛藤を持ちながら活動を続けていた矢先、残念ながらコロナパンデミックの影響で早期帰国を余儀なくされました。今年の三月のことです。そんなとき、偶然インターネットでオイスカの国ボラ求人を発見し、「ここなら農業も学べて、人材育成にも関わることができ、60年という長いオイスカ事業の歴史で培われた様々なスキームを実践的に学ぶことができるのではないか?!」と感じ、その時点で参加を決意することにしました。
研修はまだ始まったばかりですが、今後はオイスカが実施している様々な事業に携わらせていただくことを通じて、草の根国際協力活動に必須な実務スキルを身に着けたいと考えています。今後は富士山の森づくり事業をはじめ、オイスカ西日本研修センターでの実習、オフィスワーク等、色々と学ぶことだらけですが、経験豊富な職員の方々から多くを吸収し、長期的に環境分野での活動に携わっていきたいです。