啓発普及部の鈴木です。
ファンドレイジングを担当している私は、季節募金が始まる2ヵ月半くらい前になると、チラシなどの印刷スケジュールを考えると、いよいよ取り掛からないとマズいと焦ってきます。
他の仕事をしていても、何をしていても、「 夏募金 の準備に早く取り掛からないと、後で苦しむのは自分だからね~」と言われているようで、落ち着かなくなります。
とは言え、募金のテーマやキャッチコピー、メインビジュアルがとても大事で、この柱が決まらないと、チラシも作れないし、WEBサイトも作れません。
季節募金をはじめて実施した1年半前に、何となく降ってきた「住み続けられる未来」というフレーズ。
オイスカのビジョン(実現したい未来)「人々がさまざまな違いを乗り越えて共存し、自然と調和してい生きる世界」を簡潔に言い換えているようで、好きなので、これまでの3回の季節募金で、毎回使ってきました。
「2023オイスカ 夏募金 」を企画するにあたり、「住み続けられる未来」ってぼやっとしているフレーズなので、具体的にどんな未来なのかを表現してみたらいいのかも!?というところからスタート。
いつも参考にさせていただいている団体さんの過去のキャッチコピーは何だろう?と調べてみたり、他の団体のサイトを探してみたりと、本筋に入りたくなくて何となくまわりを固めてみたが、そのまま使えるはずもなく。
腹をくくって本筋に突入。
「住み続けられる未来」は、動物も植物も人間もみんな笑顔で楽しそうに暮らしている感じ・・・桃源郷? いやいや、すべての人が何の悩みもなく暮らしているなどはあり得ない。理想郷ではないはず。
であれば、「住み続けられる未来」を具体的に言葉にすると何だろう?
考えても出てこないので、逆転の発想
「住み続けられない未来」って何?と考えたら、意外に簡単にイメージができるのにびっくり。
空気が汚染されていてガスマスクがないと外を歩けない
連日の最高気温50度近く、暑さで外に出られない
暑さで農作物が育たず、食料が足りない
季節感がなくなり、農作業暦が役に立たない
化学物質で水が汚染され、飲料水の確保が難しい
色々と考えていくと、自分で考えたものだけれど、恐ろしい世界だし、こんな世界には絶対に住みたくない。
きっと、青空は見られなさそう
4月に桜が咲くかもわからない
秋にお米が収穫できるのかもわからない。そもそもお米が収穫できるのかもわからない
こう考えると、
あたりまえだと思っていることが実はあたりまえではないのかも?
あたりまえすぎて、感謝することもなかったけれど、実はとても有り難いことだとあらためて気づく。
高3と中3のわが子の30年後、50年後も、
あたりまえのように4月に桜が咲いていて欲しいし、秋には稲穂がたれる金色の田んぼがあって欲しい。
深呼吸すると風や森の香りがする空気であって欲しい。
頭の中で思考を巡らせて、「あたりまえ」にある自然って本当に大事なんだ。
「あたりまえ」を大事にすることが「住み続けられる未来」なのだと、今と未来が線で結ばれました。
さて、「あたりまえ」をキーワードにするものの、キャッチコピーを何にするか?
広報とWEBサイトを担当する倉本さんと、4月に入職した山本さんの3人であれこれ考え、宿題持ち寄りでひねり出したのが、「このあたりまえを、ずっと」。
人それぞれ、あたりまえと思うものは違い、誰にのこしたいのかも違うと思います。
でも、住み続けられる未来であって欲しいという願いは、きっとみんな一緒。
オイスカの現場には、ただただふるさとの生活を良くしようと、本当に地道にひたすらに努力しているスタッフたちがいます。彼らの話を聞くたびに、自分を顧みず、地域の人たちのことを思い、ふるさとを思い、利他の心で、どうしてこれほどまでに努力ができるのだろうかと感動します。
そのうちの一人がフィリピンのヌエバビスカヤで植林プロジェクトを30年間続けているマリオロペスさん。養蜂の研修のために1982年に来日、日本の山々を見て、緑で覆われているその美しさに感動し、延々と連なるふるさとのはげ山をもう一度、緑に戻そうと決意。それから30年、その思いが今も彼を突き動かしています。(こちらのリンクをクリックして、プロジェクトの紹介動画をぜひご覧ください)
住み続けられる未来のために活動するオイスカをぜひ応援してください。
「2023オイスカ 夏募金 」は、6月15日(木)から始まります。
あたたかい応援を、ぜひ、よろしくお願いします。
( 夏募金 専用サイトはコチラから)