皆さんこんにちは! ウズベキスタン プロジェクト調整員の青山です。
アマンサオ?(元気ですか?)
こちらでは先日、事務所入り口に看板が設置されました!
そして、徐々にプロジェクトの肝となる苗畑が形になって参りました。今日は、その苗畑の様子をお届けします。
まずは大学内から!
本プロジェクトは、カラカルパクスタン農業大学を拠点に行っています。現在、苗畑が2ヵ所ありますが、そのうちの1ヵ所は大学内のグラウンドに造成中です。
☟こちらが、もともとのグラウンドの様子。
まっさらで地面も固く、本当に畑になるのか心配でした。そこにトラクターが入り、肥料が入り…こちらでは水不足故に、大学の畑であっても用水路から水が入って来るのは数日のみ。乾燥と常に隣り合わせの世界ですが、つい最近無事に水も入りました。これは、誰が何と言おうと畑ですね。
私は昨年度まで農学部にいましたが、0から畑を作る工程は初めて見ました。学生さん方の協力もあり、炎天下の中3週間ほどの期間をかけて作ってくれていたそうです。日中は外にいるだけでもばててしまいますが、そんな中、苗畑を作ってくれていた皆さんには頭が上がりません。
もう1つの苗畑は、大学から車で1時間半ほどの場所にある、こちらのフィールドです!
大学内との違いは、すでに整備がされているので、土を耕し水を引けばすぐに使える点です。
ここでも4月下旬に、トラクターが入り土を耕すことができました! 耕す前の様子がこちら☟
真っ白なのは全部塩です。こちらのフィールド周辺の水も、アラル海のように塩分濃度が高いです。その後、すぐに区画作りを開始。こちらの作業は私も参加することができました。
この日は、1辺10mの区画を6つ作りました!(冨樫専門家お手製の)手作りメジャーで長さを測り、地面に枝を刺し紐をくくりつけ、まっすぐな線を作ります。それに沿ってシャベルで土を掘り起こし、1つの長方形だった畑に区画ができました。相変わらずの暑さでしたが、皆さん慣れた手つきで黙々とやっていました。この作業、簡単そうに見えてめちゃくちゃ難しい。重い上に、まっすぐ一定の幅で掘るのは至難の技でした。
区画が完成したら、今度は種まき! ここでは、種の状態や土壌に加える物質を変えることで種の発育の違いを比較します。そのうちの1つが、サクサウールの種の“羽の有無”です。サクサウールは、種子を風で遠くに飛ばし繁殖する、いわゆる風散布型の植物です。(いつぞやの理科の教科書で出てきたような…)種はとっても小さくじっくり見ないと肉眼で見つけることが難しいです。その種を取り囲むように羽がついています。
ウズベキスタンでは、羽を着けたまま撒くのが一般的だそうですが…
サクサウールを20年以上育ててきた冨樫専門家、羽を取った方が発芽率が高いはずだ!とのことで、超簡単で分かりやすい比較実験を事務所にて実施。その様子がこちら!
羽を取った種と付いたままの種をシャーレに入れ、置いておくだけ。1週間後には、明らかに羽を取った方が発芽した種が多いことが分かりました!それを大学の先生にお見せし、大半の種は羽を取ることになりました。
誰にでも分かりやすく証明できるプチ実験を即座にやるスピード感と簡潔さは、何をする上でも大事な力だと痛感しました。
続いて、ニクジュヨウの畑もご紹介します!
やっと本物のニクジュヨウにお目にかかれました。とってもカラフルな花と、立派な大蛇のような根っこ。花を咲かせる前の根っこを乾燥させると漢方薬になるそうです。
今は、蜂やハエなどの虫を介して受粉させ、種ができるのを待っています。こうして収穫した種を、今年の秋冬のアラル海での植林の際に持っていき、サクサウールに寄生させます。
今から半年後の様子が楽しみです!!
最後に、苗畑づくりの楽しみの一つ、ブレイクタイムの写真で締めくくらせていただきます。
英語や日本語を通訳してくれる先生や学生さんを介して、またつたないカラカルパク語で、手伝ってくれる学生さんとも少しずつですが仲良くなっています!車の中では日本語を教えてと、挨拶を覚えてくれました。はやくカラカルパク語をマスターして、皆さんと会話できるように頑張ります。
○ その他のブログはこちら ○
2023年4月13日 ウズベキスタンだより アラル海に上陸!
2023年4月11日 ウズベキスタン だより サバイバル生活!in カラカルパクスタン
2023年4月3日 ウズベキスタン だより 首都タシケントは緑が多くて気持ちいい!
○ ウズベキスタンでの緑化プロジェクトはこちらの動画をご覧ください ○