本部事務局長の永石です。
昨年は、新型コロナウイルス感染症も終息の兆しは見えるものの、依然として中国、日本等を含む世界の人命、経済への影響は計り知れない状況です。
さらに、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、ミャンマーでは軍事クーデター、フィリピンの台風被害など、予測不可能な自然災害、政情不安が多発し、昨年を象徴する漢字は“戦”と称されるほどの年となりました。
一方で、サッカーワールドカップにおける日本代表の活躍は、日本国民に大きな希望と勇気も与えてくれました。今日、オイスカは国際協力NGOとして、国連が掲げた持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献するための地球環境保全、災害に強い生態系の構築等を、アジア・太平洋地域を中心に実践しています。
コロナ禍ではありましたが、オイスカ創立61年目を迎え、EBS(生態系を活用した課題解決)、BBS(ビジネスセクターとの連携による課題解決)を基軸とした、10ヵ年計画を発表しました。さらに、3年ぶりの対面による国際理事会も開催され、次のオイスカが進む方向性として、拡大アジア・環太平洋戦略パートナーシップ構想(GAPSP)も打ち出されました。当然ながら、この構想はEBS、BBSを基軸に展開されるものであり、オイスカが有する世界に広がるネットワークを活用しながら推進されるものです。
そして、その主役を担うのはオイスカが長年に渡って育ててきたOB、OGたちになります。
本年は、いよいよ創立62年目を迎え、ウズベキスタンにおける植林活動等も本格的に開始して参りたいと考えております。国内のオイスカ研修センターにおきましても、外国人入国緩和措置を受け研修生、技能実習生などの入国が正常化してきており、通常の人材育成事業が実施できる状態に戻りつつあります。
また、国内における海岸林再生プロジェクト、富士山の森づくり等の森林保全活動、森林整備の体験活動や自然体験などの活動も積極的に取り組んで参りたいと考えております。
さて、令和5年度は、コロナ禍の影響は残るものの、昨年度に引き続き各種事業への可能な限りの取り組みと支援者各位のご協力を得て、①海外開発協力事業、②「子供の森」計画事業、③人材育成事業、④啓発普及事業の公益4事業を実施する予定です。
オイスカに対する国内外からの期待は年々高まっており、その期待と多様なニーズに応えられるよう、活動の効率化、持続可能な財政健全化へ向けて取り組んで参りたいと考えておりますので、引き続きオイスカ活動へのご支援とご協力、ご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。