本部・啓発普及部の倉本です。
現在、【『人』からはじまる、住み続けられる未来。】をテーマに、2022オイスカ冬募金(~2023年1月28日)を実施しており、YouTubeでも各国の地域課題やオイスカの取り組みを紹介し、寄附のご協力を呼び掛けています。
今日までに公開した5本の動画をご紹介します。ぜひご覧ください!
■インドネシア中部ジャワ州 海岸浸食の影響
海岸浸食が進み、村の2つの地区が海底に沈んでしまった中部ジャワ州ドゥマック県ブドノ村。かつては豊な生態系を育むマングローブ林が広がっていましたが、エビの養殖場の開発により、伐採が進んでしまいました。
地盤沈下や温暖化による海面上昇、そしてマングローブ林の伐採で、ブドノ村では、2,116.54haが海岸浸食の影響を受けています。
インドネシアで養殖されたエビは、日本を含む海外に多く輸出されています。エビを食している私たちは、ブドノ村の一部が海底に沈む原因をつくってしまっているのかもしれません。
■フィリピン ヌエバビスカヤ州 はげ山との戦い「緑に覆われた山にしたい」
フィリピンの山の多くは、木が生えていません。
もともと木がなかったわけではなく、 畑を作るために山を焼き、一定期間使った後は放置。そしてまた山を焼き、放置するという繰り返しによって、はげ山になってしまいました。違法な放牧や大規模な商業的伐採や違法伐採も原因となっています。
フィリピンの森林は、独立後の経済復興を支えるために、特に1960年から1975年(昭和35年~50年)にかけて、大規模な商業的伐採が行われました。1960年代は、丸太生産の約7~8割が日本に輸出されており、日本の急速な経済成長時の急激な木材需要を支えていました。
フィリピンの山々に木がないことで発生している土砂崩れや鉄砲水、水枯れは、遠い国の出来事ではありません。
■ウズベキスタン アラル海の沙漠緑化プロジェクト
かつて世界4位の広さだった、ウズベキスタンとカザフスタンにまたがるアラル海。
アラル海に流入する2本の河川の流域で、綿花栽培をするために大規模な灌漑を続けた結果、1960年代から湖面は急速に縮小。540万ヘクタールが干上がり、かつての10分の1の面積になりました。強風で塩を含む湖底の砂が巻き上げられ、白い砂嵐で周辺住民が呼吸器系の病気を発症しています。
オイスカは、これまで培ってきた技術と知見を活かし、ウズベキスタン政府や教育機関などと連携し、アラル海を緑の海に戻すプロジェクトを始めました。
■特別講義・研修生に農業実習で身につけてほしいこと【西日本研修センター】
福岡県福岡市早良区にあるオイスカ西日本研修センターでは、今年度8ヵ国8名(内1名は8月末で研修を修了)の研修生を受け入れ、農業研修を実施しています。同センターの豊田敏幸副所長は、国内研修センターで農業指導を担うスタッフの中でも最古参。これまで関わった研修生は700名を超えるそうです。
センターでの研修中はもちろん、帰国後のフォローアップにも注力し、研修生の帰国後の自立、活躍を心から願う豊田副所長から、研修生にオイスカの農業実習で身につけてほしいことについてお話してもらいました。
■研修生に帰国後の目標を聞いてみました!【中部日本研修センター】
愛知県豊田市勘八町にあるオイスカ中部日本研修センターでは、今年度(2022年度)バングラデシュ、ミャンマー、フィジー、フィリピンの4名の研修生が農業を学んでいます。
畑での実習はもちろん、教室での座学も大切な学びの一つ。この日は、マレーシア出身のスタッフ、グレゴリー先生が、稲作の授業を行いました。
でも、その前に…日本で学んだことを帰国後どのように活かしていきたいのか、それぞれが掲げる目標を研修生に聞いてみました。