啓発普及部の鈴木です。
11月26日に行った「地球環境を考えるトークイベント2022冬 世界を幸せにする『 緑化 』成功への秘訣」の感想を参加者からいただいたアンケートのお言葉を交えてお伝えします。
イベントをする時にはいつも思うのですが、どうしてもっと計画的に準備ができないのかなーと、今回のイベントも直前までバタバタと準備していました。
これまでの反省を次に活かせないのか、火事場のばか力を信じ切っているのか・・・(^^;
おかげさまで、会場とオンラインでの参加を含めて、215人のみなさんに視聴していただき、
「地球環境を考えるトークイベント2022冬 世界を幸せにする『緑化』成功への秘訣」(11月26日開催)を無事に終えました。
ご参加くださったみなさんありがとうございました。(当日レポート・アーカイブ動画)
振り返れば、色々とありました。
広報の期間を考えると、もうチラシが完成していなければならないタイミングのはずでしたが、
まだタイトルさえ決まっていない(・・;)
まず、タイトルをどうするか?
誰をスピーカーにするかは決まったものの、視聴者に届けたい内容をほんの30文字程度の短いタイトルに込めなければならない。しかも、オイスカをまったく知らない人に「何なに?ちょっと興味あるなぁ」と、何か心にひっかかるものでなければならない。
あーだ
こーだ
と、
4人で煮詰まりながら、編み出した!?生み出した!?言葉。
「世界を幸せにする『緑化』成功への秘訣」
「このタイトルっていいよね~」とオイスカスタッフから。
「持続可能なって言っても、固いだけだし、意味が伝わるようで伝わらないし、「『世界を幸せにする』って、持続可能なを言い換えるとってもいい言葉だね」
と、ありがたい言葉。
私は、季節募金(11月12日~「2022オイスカ冬募金」実施中)を担当しています。タイトルやキャッチコピーが企画全体にかなり大きく影響することを実感しているので、ここにかなりの時間を割いて、納得いくものができてから、チラシなどのメインビジュアル選びに入ります。オイスカの活動を端的にまとめて、伝わる言葉で、何か心にひっかかる表現する、しかも前回と同じでは陳腐なものになってしまうので、企画全体を通じて、ここがいちばん難しい作業です。
「世界を幸せにする『緑化』成功への秘訣」という言葉が、たくさんの人の心にひっかかり続ける言葉であって欲しいと思います。
タイトルの次のハードルは、チラシに使う写真のメインビジュアルをどうするか?
タイトルの内容を連想させ、「えっ?」と、二度見してもらうような写真、チラシなので縦で使えて、画素数が足りている・・・など、かなりの枚数の写真を見直して、候補を絞っていきます。
出来上がってみれば、30文字程度の言葉と写真入りのチラシなのですが、伝えたいことを表現するのは本当に難しいし、毎回、反省点があります。私自身がかかわったのは、ビジュアル面がメインですが、何と言ってもいちばんご苦労されたのはスピーカーを務めてくださった3人に違いありません。
3人のトークを聞いた個人的な感想は、
何と言っても、ファシリテーター兼コメンテーターの太田先生のトークの引き出し方の上手さに感心しました。このイベントで伝えたい大事なことを、言葉を変え、質問を変えて、コメンテーターから巧みに引き出す話の振り方がさすがでした。
ファシリテーター兼コメンテーターを務めてくださった太田猛彦先生(東京大学名誉教授)
おかげで、参加者からのアンケートに、
○活動の内容や意義について理解が深まり、携わっておられる方の熱意を感じることができました。
○冨樫さんの砂漠緑化の話が興味深く、太田さんの質問対談の中で、内容が深まりました。
というお言葉をいただきました。
さらに、内モンゴルとウズベキスタンでの乾燥地の緑化を手掛ける冨樫さんの楽しそうに語る笑顔に引き込まれました。
内モンゴルに2001年に初めて入り、「植林しましょう!」と言っても誰も振り向いてくれず、むしろ「あの人は頭がおかしい」と言われても、粘り強く、緑化への道を探っていく。
「ここで本当に成功できるのか?という何もない人もお金も地元で協力してくれる人もない中で、2006年までの5年間、もがいて、どうやったらうまくいくかという経験をしてきた。
沙漠化と貧困の負のスパイラルから抜け出すにはどうしたらいいのかをずっと考えて活動していた」
と語っていました。
探求心と洞察力、コミュニケーション力が本当にすばらしい。冨樫さんの開発した「薬草を育てるための植林活動」によって、牧民の年間収入が5万円から多い人で300万円になったことで、見向きもしてくれなかった植林活動が、2018年の1年間で174,666ヘクタールと東京都に近い面積の緑化が進んでいます。
ウズベキスタンの緑化プロジェクト実施地のカラカルパクスタン自治州の民族衣装を着て。カラカルパクスタンとは、黒い帽子の人々という意味
○実体験に基づいているだけに、冨樫さんの内モンゴル、ウズベキスタンでの体験談、将来構想に興味を持った。必ずしもスマートではない行動が、逆に地元から篤い信頼に繋がったものと確信します。やはり泥臭く、地道で息の長い活動が肝要だと思います。やはり現場は教師であることを痛感しました。
という参加者からのお言葉をいただいています。
他にも、
○長様の最後の言葉(家族が共に暮らせることが幸せなのではないか)、ムービーでのメッセージ(森が生活や仕事を生み出す)が強く印象に残りました。サステナブルな環境が必要ということは至るところで耳にしますが、そうあるための活動もサステナブルでなければ実現できないということを改めて認識する機会になりました。
○私の居住する地域は外国人労働者が多く、特に近年はウズベキスタンなどの国々から家族とともに職を求めてくる若い家族が多い印象があります。あまり内情について知らなかったのですが、今日のイベントを通して詳しく知る機会となりました。
○「緑を育て、森を育てる」プロセスを通じて「人を育てる」というOISCA様の活動には心から敬意を表します。ムービーメッセージにもございましたが、一人の人間として地球に存在できるのはそう長くないということ、胸に刺さりました。日本に住んでいると十分に幸せです。ですが、その幸せは、誰かの何かを犠牲にしているということを薄々は感じています。
というお言葉をいただき、オイスカの活動の本質を伝える良い機会となったことに安堵しています。
○オイスカの哲学を知る機会となりました。
とお書きくださった方もいらっしゃり、オイスカが活動をする中で大切にしていることを、きちんと言葉にして発信していく重要性も改めて感じました。
あらためて、ご参加くださいましたみなさん、ありがとうございました。
当日の詳細レポートは→「地球環境を考えるトークイベント 世界を幸せにする『 緑化 』成功への秘訣」レポート(11/26開催) – 公益財団法人オイスカ (oisca.org)
動画のアーカイブ視聴ができます→ (84) <11/26(土)>「地球環境を考えるトークイベント2022冬」アーカイブ – YouTube